【犬の発情期はいつから?】オスとメスの発情期の行動や対処法、犬の赤チンについても解説。

【犬の発情期はいつから?】オスとメスの発情期の行動や対処法、犬の赤チンについても解説。

この記事では・オス犬とメス犬の発情期の時期や期間、行動変化や対処法の他、オスの発情期の腰振りはやめさせるべきか・犬の赤チンとは何かなど飼い主さんからの質問が多いものについて、理由やその対処法について解説してきます。

個体差が大きいところがありますので当てはまる子とそうでない子がいると思いますが、飼い主さんが発情期について理解しておくことが非常に重要となりますので、是非一緒に学んでいきましょう。

発情期について

オス犬の発情期はいつからいつまで?頻度や周期は? 期間は?

オス犬は発情中のメス犬の尿中に含まれるフェロモン(メチルp-ヒドロキシベンゾエート)によって誘発されるため、オス犬自身には明確な発情期はありません。

個体差はあるものの、犬の性成熟期は小型犬で生後6〜12ヶ月大型犬は生後12〜24ヶ月で訪れます。

期間はなく、生殖可能となった後のオス犬は年中いつでも交尾することができます。性成熟したと考えられるはっきりとしたものはありませんが、オスの場合は排尿をするときに片足をあげる行為が見られたり、他の犬の上に乗ろうとする行為(マウンティング)が見られれば時期が来たと思ってください。

メス犬の発情期はいつからいつまで?頻度や周期は? 期間は?発情休止期無発情期とは?

犬は、周年繁殖動物であり、季節に関係なく発情が起こります。
犬の発情周期は「発情前期」「発情期」「発情後期(休止期)」「無発情期」の4つに分けられ、生涯繰り返されます。

この4つを深掘りし、詳しく説明します。

発情前期

個体差はあるものの約3日〜27日(平均5〜10日)続きます。外陰部が膨らんで充血し、陰部から粘性の高い濃い血液が見られます。この時期は、まだ雄犬を許容することはありません。出血をメス犬自身が舐め取ってしまい、飼い主が気づかないという場合もあります。

また、犬の場合は、妊娠する為の体の準備として出血が見られますが、人間の生理は妊娠しなった場合に、子宮内膜が剥がれ落ちて出血することです。犬のヒート(生理)は人間の生理とは仕組みが異なりますので誤解のないようにしてください。

発情期

この時期になると、メス犬がオス犬の交尾を受け入れます。この時期も約5〜20日(平均7〜13日)続きます。発情期に入って3日目になると排卵が起こり、排卵後約4日間は受精が可能です。つまり、交配適期は発情出血が見られてから約2週間目が目安です。病院に行けばスメア検査にて、交配適期かどうかを調べることもできますので妊娠を望む方は検査を受けてください。分泌物の色も薄くなってきます。

発情後期

再びメス犬はオス犬との交尾を拒絶し始めます。だいたい約60日〜80日ほど続きます。この時期に妊娠していてもいなくても黄体が形成されるため、人の妊娠初期のつわりのような症状が起こります。

また、乳腺が張ってきて乳汁が分泌されることがあるでしょう。これを偽妊娠といいます。症状の出方は個体差がありますが、まるで妊娠したように食欲が落ちたり、巣作り行動をする子がいます。ぬいぐるみをハウスに持ち込んだり、攻撃的になることもありますのであまり刺激を与えないようにしてください。

また、感染による子宮蓄膿症などの病気はこの時期に発症しやすいので注意が必要です。発情出血が終わったのに1、2ヶ月後に再び血が出てきたり、膿が出てきて気づくことが多いです。一方で何も分泌物が出てこない子宮蓄膿症のパターンもありますので、食欲低下、元気がなくなるだけではなく、たくさん水を飲んだり吐いてしまうといった症状が見られたら早めに受診しましょう。命にかかわる怖い病気です。

無発情期

発情後期から発情前期までの間で約4〜8ヶ月続きます。この時期は繁殖に関するホルモンの働きは休止し、落ち着いた状態が続きます。なお、この発情周期は、若くて健康な子であれば1年に約1〜2回のペースでヒートが来ます。(バセンジーは年一回秋のみです)このペースで安定するまでは年に何回かヒートが来たり、発情徴候が目立たなくて気づかないうちに終わってしまうこともあるでしょう。

最も注意が必要なのは高齢になってからのヒートです。犬は人間のように閉経がありませんので、一生涯発情します。しかし、ホルモンバランスの乱れによってヒートの期間が伸び、閉経が来たと勘違いされる飼い主さんが多いのです。

発情期のオス犬・メス犬それぞれの行動変化について

発情期のオス犬の行動や変化

未去勢のオス犬は、2km離れた発情中のメス犬の匂いでさえも敏感に反応します。匂いのするところを探し求めて脱走を繰り返したり、飼い主のいうことを聞かずに一目散に走り出すこともあります。まるでそのことで頭がいっぱいになっているかのように、食欲が落ちたり夜泣きや遠吠えを繰り返す子もいます。

メス犬が近くにいれば徹底的に追いかけ回したりマウンティング行為も徐々に増え、人の手や足に抱きつき腰を振る仕草が見られるようになります。しつけが行き届いている子や、どんなに普段は温厚な子であっても、この時期は歯を剥き出して威嚇行動や攻撃行動をとることがあります

発情期のメス犬の行動や変化

特徴的な変化は陰部がいつもの倍以上に膨張し、出血を伴うことです。体調面においては、食欲低下や元気消失、頻尿(あちこちに少しずつ排尿)が見られることがあります。頻尿は、メス犬にとって匂いづけや、陰部の違和感などによるものだと考えられています。また、怒りっぽくなったりいつもより落ち着かないと感じることもあるでしょう。

発情期に現れる変化や行動

オス犬の発情期の対処法・注意すべきこと

散歩やドッグランに行く際や、外で飼育している犬は首輪やリードが外れることのないように十分注意が必要です。

普段は問題がなくても、この時期は出したことのない力で急に引っ張ったり首輪ごと抜け出そうとして交通事故の原因にもなりかねません。 近くにメス犬がいる場合は、ひつこく追いかけてしまい、ストレスを与えてしまうこともあります。また、見ず知らずの人に突然腰振り行動(マウンティング)することがあり、恥ずかしい思いをすることがあるので愛犬からは目を離さないようにしましょう。

あまりに攻撃的でいうことを聞かない時は、一回落ち着くまでケージの中に入れて落ち着くまで待ちましょう。その際、理性が働かなくなることがあるので噛まれないように気をつけましょう。

メス犬の発情期の対処法・注意すべきこと

発情出血の量が多く、汚れが気になる時は犬の寝床にシーツを引いたり、オムツをつけるなどの対処をします。その際、皮膚についた排泄物の汚れは定期的に拭き取り、清潔にしておきましょう。また、陰部周りや内股の皮膚に赤みや湿疹が出ていないかをよく確認してください。

ご飯の食べが悪くなった時の対処法としては、好きなものをやウェットフードをトッピングをしたり、茹でた鶏肉のスープを加えたりして匂いづけをしてみてください。この時期は食ムラが出やすいので、食べられる食事を与えるのも一つの方法です。ただし、あまりにも食欲がない時には病院で受診することをお勧めします。ただの発情期ではなく、子宮に膿が溜まってしまう「子宮蓄膿症」になってしまっているかもしれません。発情のたびに著しい体調不良が見られる場合は病気ではなくても避妊手術をお勧めされるかもしれません。

また、この時期のメス犬は精神的にデリケートな状態なので、興奮したオス犬にひつこく追いかけられると立ち向かって喧嘩をしてしまうこともあります。そのような思わぬ事故を予防するためにも発情期にはドッグラン、ドッグカフェ、ペットと泊まれるホテルの利用はなるべく避けた方がいいでしょう。日常の散歩もリードの着用をしっかりとし、無用なトラブルを回避するようにしてください。普段の生活でも、いつも以上に愛犬がゆったりした気分で過ごせるように気遣ってあげるといいでしょう

発情期にオス犬が腰を振るのはやめさせた方がいいの?

腰振りを無理にやめさせる必要はありませんが、問題になるのは、それに伴う怪我のリスクです。マウンティングによる無理な体制が体に負担をかけ、ダックスフンドやコーギーなどの胴が長い個体は特に腰を痛めてしまうことがあるので注意が必要です。もともと足腰にトラブルを抱えている子は、さらに悪化させてしまうかもしれません。

また、性器はとてもデリケートな部分ですので、マウンティングを頻繁に行なっていると陰茎を傷つけて出血してしまう恐れがあります。その傷から細菌が増殖し、包皮炎につながるリスクもあります。怪我をするとその治療のためにじっと安静にしていなければいけなかったり、エリザベスカラーを装着しなければいけなくなりと、犬のストレスはさらに増してしまうことでしょう。もし、繰り返しマウンティングを行っているようであれば、散歩や遊びの時間を増やし、気を紛らわせてあげるといいですね。

犬は本能で行う行為であり、悪気があってやっているわけではありませんので、無理に腰振り行動をやめさせようとすると威嚇して噛みつこうとすることもあります。もしそのような仕草が見られたら、ハウスに入れて一旦落ち着くまで距離と時間をあけることをお勧めします。

犬の赤チンとは?赤チンはどう対処したらいいの?

赤チンとは、勃起により、包皮から出た陰茎(生殖器)のことです。興奮状態になると充血して大きくなり、包皮の中におさまりきらなくなって外に出てしまいます。興奮状態が落ち着けば5分から10分ほどで自然に治りますので様子を見ていてください。赤チン自体は正常な行動ですので神経質になる必要はありません。

しかし、なかなか治らない時は、乾燥してなお元に戻らなくなる恐れがありますので、ベビーオイルやオリーブオイル、ワセリンなどの潤滑油を使って手助けします。その際は、手をしっかりと洗い、膀胱炎や尿道炎にならないように注意が必要です。

やり方は、潤滑油を出ている陰茎に直接塗り、外側の皮膚をゆっくりと上に引っ張り陰茎を元の位置に戻してあげます。上手くいかない時は軽い運動をするといいですよ。30分以上戻らない場合は、「陥頓包茎(かんとんほうけい)」と呼ばれ、放っておくと、毛に絡まった陰茎は皮膚が圧迫されて締め付けられて鬱血してきます。血行障害になると、浮腫んだり、最悪の場合は壊死してしまうことがありますので直ちに動物病院で診てもらいましょう。

去勢手術をすると、多くの赤チンは収まりますが、完全になくならないこともあります。個体によっては、遊んでいる時や、上下関係を示す際にマウティングをします。このマウンティングの時に興奮によって赤チンを出すことがあるのです。

まとめ

犬の発情期の特徴と、それに伴うオスとメスの体調や行動の変化について解説いたしましたがいかがでしたでしょうか。

この記事では・オス犬とメス犬の発情期(時期、期間、行動変化、対処法)・オスの発情期の腰振りはやめさせるべきか・犬の赤チンとは何か、その対処法について詳しく解説しました。

個体差が大きいところがありますので当てはまる子とそうでない子がいると思いますが、飼い主さんが発情期について理解しておくことが非常に重要となってきます。犬は本能のまま行動しようとしますが、それが時にトラブルになったり、人間社会においては問題行動に捉えられてしまうことがあるからです。

また、犬自身の体調不良や、交通事故やケンカなどの思わぬ事故、望まない妊娠などのリスクがあるということを意識しておかなければいけません。普段は温厚な子でも、ホルモンバランスによる性格の変化はしつけではコントロールが難しいのも事実です。もし、発情に伴う問題行為や体調の変化などのお悩みを抱えた際は、一人で悩まずに獣医師に相談してください。

去勢手術や避妊手術をすることで、問題行動が抑制されたり生殖器の病気を予防することもできますので早いうちに手術をすることも非常に有効な手段です。正しい知識と対処法を身につけ、良い犬とのより良い関係を築いて楽しい犬生活を送れることを願っています。

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