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飼い主さんが不安になると、ワンコも不安。飼い主さんが笑えば、ワンコも嬉しい。そんな風に飼い主さんとワンコの気持ちは連動しています。
「Stand by you」では、飼い主さんの小さな不安や心の揺らぎに寄り添い、飼い主さんと様々なお悩みを共有しながら、ワンコの幸せ・ご家族の幸せを一緒に考えていきたいと思います。
今回の「Stand by you」は、ワンコのチャレンジシリーズです。なかなかできない、難しいという声の多い「おいで」に編集部ワンコのたろうがを飛彈さんのアドバイスを元に取り組んでみました。おいでトレーニングの基礎から成功させるコツについてお届けします。
今「おいで」に挑戦中の方も、これから挑戦したいからも是非ご覧ください!
飛彈 樹里さん
イヌマニック代表。ドッグマインダーとして、ドッグトレーニング、食事・ヘルスケア、シッティング、介護・グリーフケアのトータルドッグケアサービスを通して、パピー期からシニア期のライフステージやそれぞれのご家族に合わせたサポートに取り組んでいる。
▼ そのほかの飛彈さんの記事はこちらから!
今回挑戦するのは!まったりするの大好き!
ミニチュアダックスの男の子5歳のたろう
編集部スタッフの愛犬、ミニチュアダックスフントのたろうは、ワンコnowaのカフェや宿レポートなどでも大活躍している社員犬です!
社員犬の中でも撮影モデルが得意で、こちらの意図をすべて理解しているかのようにモデルさんをこなしてくれるので、編集部はいつも助けられています。
普段穏やかで、ゆっくり日向で寝転がったりみんなになでなでされるのが大好きなたろう。でも、おやつが出てくると動きはまるで別人のように早くなります。
今回はそんな食べること、まったりすること大好きなたろうと「おいで」に挑戦していきます。
今回の挑戦「おいで!」「おいで」を覚える大切さ。
必要性
「おいで」は、愛犬を守るためにとっても大切な合図。「おいで」ができるようになると、下記のような良いことがあります。
愛犬を危険から守ることができる
お散歩中に誤ってリードが首輪やハーネスから外れてしまった時や、家から外に飛び出してしまった時、目の前に口にいれると危険なものがあった時。そんな万が一の際に「おいで」ができていると、事故や迷子、誤食などさまざまな危険から愛犬を守ることができます。
他の人やワンコとのトラブルを未然に回避できる
ドッグランなどで他のワンコを追いかけたり、他の飼い主さんに飛びついてしまいそうになった時にも、「おいで」ができると、トラブルや事故を未然に防いでいけます。
ワンコ社会のマナーとしても身につけておくと安心です。
実はトレーニングが難しい「おいで!」実は「おすわり」「待て」より難しい「おいで」
「おいで」は、愛犬を守るためにとっても大切な合図だということは、きっと飼い主の皆さんもご存知のことと思います。しかし、ネットやSNSには「おいでと言っても来ない。」「おいでと言うと逃げる。」など、「おいで」に苦戦する声で溢れています。
編集部の他の社員犬もトレーニングを続けていますが、なかなかうまくいきません。同じ状況で悩んでいる方も多いのではないでしょうか?そこで、今回は「おいで」に挑戦することにしました。
今回、飛彈さんに相談する中で、「なるほど!!」と納得する失敗の原因や成功のコツについて細かくお伺いしましたので、是非、少しでも同じお悩みを持つ飼い主さんとワンコの参考になればと思います。
「おいで!」がうまくいかない原因「おいで」がうまくいかない原因は?
「おいで」に対して
怖い経験・嫌な記憶がある
「おいでで来ない。逃げる」というワンコは、これが原因かもしれません。
「おいで」と呼ばれて飼い主さんの元に行った際に、「病院に連れて行かれた」「歯磨きをされた」「爪切りをされた」「噛んでいたものを取り上げられた」など、せっかく飼い主さんの 元に行ったのにワンコにとって苦手なコト・怖いコトなど「嫌な経験・記憶」がある場合は、またされるかもと、「おいで」に警戒してきてくれないこともあります。
おいで、来い、来て!など「合図」が統一されていない
飼い主さんが呼び戻しの際にさまざまな言葉で愛犬に合図を出している場合、また家族間で愛犬にかける合図がバラバラの場合、それぞれがかける合図を理解できずワンコは混乱して「おいで」の意味がわからなくなっている可能性も。
日常的に「おいで」を使うシーンが圧倒的に少ない
これは、飛彈さんに伺って本当に納得した原因の一つです。
「おすわり」や「まて」などはワンコとのコミュニケーションワードのような形で日常の中でよく使いますが、「おいで」は必要に迫られた場合など使用頻度がとても少ない合図。
使用回数が少ないので、ワンコたちもなかなか覚えにくいのも当然ですね。
だからこそ、毎日の中での反復練習の積み重ねが大切だと改めて感じました。
それでは、次からは早速「おいで」の練習に入ってみましょう!
「おいで」トレーニング「おいで」トレーニング!基礎編
01注目(アイコンタクト)
まずは、愛犬の名前を呼んでしっかりと意識をこちらに向けましょう。
名前を呼んでも 意識を向けるのが難しいときには、ワンコが好きなおもちゃやおやつを用いて、愛犬が意識を向けられるようサポートしましょう。愛犬がしっかりとこっちに注目してくれたら準備完了です!
02「おいで」のキュー(合図)
最初は離れているか分からないくらいの短い距離から「おいで」と合図を出して 愛犬を呼び寄せてみましょう。
ワンコが途中で止まらないよう、しっかり飼い主さんの足元まで愛犬を引 き寄せましょう。誘導するときの手のゴールを両足の間に位置するとしっかり引き寄せることができます。
POINT 1最初は必ず短い距離から!失敗をさせないようにしましょう
つい遠くから「おいで」と呼んでみたくなると思いますが、ハードルを上げてワンコに失敗をさせないためにもまずは短い距離からスタートしましょう。小さな成功を一緒に経験し喜びあう、これの積み重ねがとても大切です。
POINT 2どんな場面でも他の家族でも「合図」の言葉は統一を!
おいでがうまくいかない原因でも記載した通り、合図を出す人によってさまざまな合図ことばを混ぜて使用することはワンコの混乱を招くので、家族間でも合図のことばは統一する=共通語を持つようにしましょう。
POINT 3途中で止まってしまう場合は「できる」工夫を
足元まで来ずにお座りなどをして止まってしまう場合は、おやつを手の中に入れ、ワンコの鼻先まで持っていって匂いを嗅がせながらゆっくり手を足元まで動かしたり、 少しだけ手から出してカミカミさせるなど、誘導する手に注目させながらゆっくり足元まで引き寄せるなどの工夫をしてみましょう!最初はおやつを入れた手にゆっくりついてくる練習からでOKです!
03褒める・ごほうび
足元までしっかり来れたら、褒め言葉を掛けた後にごほうびをあげてましょう。タイムラグがないよう、即座に「いい子」などの声をかけて褒めてあげましょう。
褒め言葉は家族みんなの「共通語」で褒めましょう。
「褒めことば→ごほうび」の順番が逆にならないよう気をつけましょう。
POINT 1とにかくできたらすぐほめる!
とにかく、できたらすぐに褒めてあげるということが大切です。すぐに褒めて、「おいで」がこれで正解だよ!できてるよ!と愛犬に伝えてあげましょう。
04「よし」のキュー(合図)で解除
褒めことば→ごほうびをあげた後は、「よし」などの言葉で解除の合図を出しましょう。
POINT 1トレーニングは根をつめず短い時間からスタート
最初は短い距離から小さい成功を積み重ねて。たくさんワンコを褒めてあげましょう!
トレーニングでは、飼い主以外の人にも「おいで」の合図を出して練習もしてみましょう!
「おいで」 の声掛けの後にワンコにとって嫌なことがあると、「おいで=嫌なことが起こる」とワンコは覚えてしまうことも!おいでの後には必ずワンコにとって嬉しいこと、好きなことがあるよう、ワンコにとって安心した環境もご用意して下さいね!
「おいで」トレーニングの落とし穴編集部と社員犬が「おいで」に取り組んでわかった
トレーニングの落とし穴
今回をトレーニングする際に、難しかったポイントやトレーニングの際の落とし穴がいくつかありました。きっと「おいで」の練習をする多くの方がつまづきやすいポイントだと思いますので、今回ご紹介させていただきます!
是非、参考にしてみてください!
ついつい距離を伸ばしてしまう。
ついつい「おやつ」なしのトレーニングをしてしまう
おいでのトレーニングをしていると愛犬が足元にくるようになってくれて、それが嬉しくて、ついつい急に距離を伸ばしたり、これまであげていた「ごほうび(おやつ)」なしでトレーニングをしたくなります。
これがトレーニングの落とし穴です!実際にやってみると、距離を伸ばしたり、おやつなしでは「おいで」に反応できないことも。それを見て、「やっぱりおやつがないとできないんだ」と飼い主として落ち込んだりすることも。
そんな時、飛彈さんに「それはまだ、その距離やおやつなしでの『おいで』がその子にとっては早すぎただけです。大切なのはその子に失敗をさせないようにすることや、焦ってモチベーションUPになるごほうびを失くすことでワンコのやる気まで失くさないこと。」というアドバイスに、ハッとさせられました。
是非みなさんも、【愛犬に失敗をさせない!】これを忘れずに、愛犬をしっかり観察してトレーニングにとり組んでみてください。
結果を急がない!
心にゆとりを持って取り組もう!
トレーニングに実際取り組んでみて、「待て」や「お座り」などに比べ、なかなか簡単にはいかず、「おいで」の難しさを痛感し不安になることもありました。
おそらく、ここが飼い主さんが挫折するポイントでもあるかと思います。
今回編集部のワンコがたろうと一緒にトライしましたが、やっぱり苦労しました。
そこで、これからおいでトレーニングをする方にはこのことを伝えたいです。
「おいで」は実は簡単に見えて難易度が高く、みんな時間がかかります。
できるようになることを急がずに、是非愛犬とゲームに取り組む感覚で少しずつクリアできればOK!くらいの気持ちでリラックスしてのぞむのが良いと思います。
小さな目標を無理なくクリアしていくことは、ワンコの自信と「できた!」という達成感にも繋がります。
人にとっては大したことない距離やごほうび、環境がワンコにとってはハードルが高いと感じることも。ワンコ目線を忘れずに、 ワンコファーストで目標設定、目標達成を目指しましょう!
「おいで」トレーニングの途中経過ごほうび有りだと遠くでも100%きます!
最近は合図だけでも来ることも
たろうの現在のトレーニングの状況はというと、行動の後のごほうびとなるおやつがありのトレーニングでは、どこにでも「おいで」の声掛けで来てくれます。もちろん、誰が合図を出してもきてくれます。
そして、最近ではおやつがなしでも「おいで」の声で来てくれることも。
完璧にできるようになるにはもう少し時間はかかりそうですが、それも楽しみながら取り組んでいけたらと思います!
飛彈さんからのメッセージ
「おいで」のトレーニングはワンコや周囲の安全管理のために大切なトレーニング項目の1つです。
「おいで」の合図でしっかり呼び戻しが出来るようになるためには、ワンコに分かりやすいことば、「共通語」で合図を出していくことも忘れてはならない重要なポイントです。
今回の「おいで」以外にも共通語を作っていくことはワンコの理解力や行動を成功・定着していくために大事な役割となっています。
合図を出す人によってバラバラだった言葉から共通語が増えていくことで、ワンコが合図に対して混乱することを軽減でき、その結果できる引き出しが増え、できるスピードもグーンと上がっていくことにも繋がります。
お読み頂いている皆さんもこの機会にぜひ「共通語」について確認してみて下さいね!
「おいで」で苦戦されている飼い主さんのお話で多い状況が、「おいで」の後にワンコの嫌なことが起こっていたこと!
例えば、「おいで」の合図と共にワンコが飼い主さんの元へ向かった後、褒めことばやごほうびの代わりに苦手な爪切りや歯磨き、怒られること等、ワンコにとって苦手なことや嫌なことが待ち受けている、起こること。こういう状況になればなる程、ワンコにとって「おいで=嫌なことが起こる!!」と学習し、おいでの合図で「逃げる」という別の行動を引き起こしてしまいます。
「おいで」の合図の後にはワンコにとって楽しいこと、嬉しいことがあることが成功する最大のポイントです!
ワンコにとって合図を出した人の元へ向かっていった後に良いことが起こることで、ワンコ自身が合図を出した人へ向かうことがどんどん増え、行動が定着していくようになります。
もし、少しでも思い当たる場合には、アドバイス内容をご参考頂きながらトレーニング方法を再確認してみて下さいね。
「おいで」の合図でしっかりと呼び戻しができるよう、うちの子のペースやモチベーションとなるごほうびの存在も大切にしながら焦らず取り組んでいきましょう!
スモールステップで取り組むことは、成功体験と共にワンコの経験値を上げていくことにもなります。トレーニングの道のりは時に壁が立ちはだかることもあるかもしれません。二人三脚で時に工夫をし、楽しみながら「おいで」を攻略していきましょう!
飛彈さんにご相談したい方大募集!
うちの子の「早食いを治したい!」「怖がりを治したい!」「お泊りでも眠れるようになりたい」などなど…そんな飼い主さんの願いを叶えるお手伝いを飛彈さんと一緒にお手伝いしたいと思います。
飛彈さんにご相談したい方は、お気軽にワンコnowa公式インスタグラムのDMからご連絡ください!
- 実施方法
- 直接対面 or オンライン(直接対面の場合:東京原宿)
- 日程
- 平日のみ
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