INDEX
- 垂れ耳の大型犬
- 01.【垂れ耳の大型犬】アイリッシュセター
- 02.【垂れ耳の大型犬】アフガンハウンド
- 03.【垂れ耳の大型犬】イングリッシュ・ポインター
- 04.【垂れ耳の大型犬】ゴールデンレトリーバー
- 05.【垂れ耳の大型犬】ボルゾイ
- 06.【垂れ耳の大型犬】ワイマラナー
- 07.【垂れ耳の大型犬】ダルメシアン
- 垂れ耳の中型犬
- 08.【垂れ耳の中型犬】アメリカン・コッカー・スパニエル
- 09.【垂れ耳の中型犬】イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
- 10.【垂れ耳の中型犬】バセットハウンド
- 11.【垂れ耳の中型犬】ビーグル
- 12.【垂れ耳の中型犬】サルーキ
実は犬の耳は3タイプ!垂れ耳だけじゃない!
オオカミを起源として発展したとされている犬に限らず、野生動物の多くは真っ直ぐな立ち耳を持っています。これは、自然界で暮らす動物にとって耳であらゆる音をキャッチする必要があるためだと言われています。
犬の耳の形は、この立ち耳のほかに、垂れ耳、半立ち耳と3つのタイプがあります。
立ち耳の犬種は、日本犬やシベリアンハスキーなどの原始的な犬グループに属する犬種やシェパードなど牧羊犬グループの犬たちに多く見られます。ピンと立った耳が特徴ですが、中にはそれぞれの耳の形や状態ごとにろうそく耳、コウモリ耳などと形状を表す名称がつけられています。
半立ち耳は、テリアグループやコリー種に多く見られる形で、立ち耳の先端が少し垂れて折れ曲がっている形です。
これに対して、耳が完全に垂れ下がっている垂れ耳は、フラップイヤーとも呼ばれ狩猟犬や鳥猟犬に多く見られます。垂れ耳の代表的な犬種として知られているのは、大きな耳が特徴のバセットハウンドやビーグル。犬種によっては、より嗅覚の能力を高めるために選択繁殖され、垂れ耳となっているとも言われています。多くの猟犬種が垂れ耳であることがその証明かもしれませんね。
垂れ耳の大型犬
01.【垂れ耳の大型犬】
アイリッシュセター
つやつやとした赤い毛並みが美しいアイリッシュセターは、アイルランド原産の鳥猟犬です。獲物である鳥を探して、広大な野原を駆け回り、鳥を見つけると伏せ(セット)をしてハンターに居場所を教える役割をすることからセターと名付けられています。狩猟欲が強く、明るく友好的で活発な性格と美しい毛並み、大きな耳が特徴のアイリッシュセターですが、特に耳周りの毛が絡みやすいため毎日のお手入が必須です。
02.【垂れ耳の大型犬】
アフガンハウンド
気品ある優雅な佇まいからのんびりやさんに見えるアフガンハウンドですが、視覚で獲物を追うサイトハウンドに分類される狩猟犬種です。優れた視覚と爆発的なスピードで獲物を追跡し捕獲するアフガンハウンドは、アフガニスタンの山で誕生した犬種です。エレガントな美しさを演出しているシルキーな長毛は、厳しい山岳地帯の気候から身を守るための役割があります。
アフガンハウンドの最大の特徴は、大きな肉球と長い垂れ耳。優雅な見た目だけではなく、威厳のある眼差しはかのパブロ・ピカソにも愛され、アフガンハウンドをモデルとした作品が遺されています。
03.【垂れ耳の大型犬】
イングリッシュ・ポインター
イギリスが生んだ傑作犬種のひとつと言われるイングリッシュ・ポインターは、しなやかで引き締まった筋肉質の身体と抜群の運動能力、耐久力が特徴です。
数あるポインターと名のつく犬の中で最も能力に優れた鳥猟犬がイングリッシュ・ポインターだと言われています。ターゲットの鳥を見つけると片足を上げてここにいる(ポイント)とハンターに教えるポインテッドドッグであることからこの名がつけられました。
エネルギッシュで運動能力に優れたイングリッシュ・ポインターは、まだら模様と単色の大きな垂れ耳が特徴で世界中に多くのファンがいます。
04.【垂れ耳の大型犬】
ゴールデンレトリーバー
日本では大型犬の代名詞の感があるゴールデンレトリーバー。6犬種あるレトリバー種の中でも、ラブラドールレトリバーと知名度を二分するゴールデンレトリバーは、マスコミにもよく登場することから、人気犬種となっています。
人が大好きで優しく賢い、そんなイメージがあるゴールデンレトリーバーですが、本来は鳥猟犬として作出された犬種で、撃ち落とした水鳥を回収する役割があります。
飼い主に忠実で優しく明るい性格が特徴で、その性格から盲導犬、セラピードッグなど使役犬としても活躍しています。金色に輝くフサフサの被毛の耳は、外耳炎を発症しやすいため日常のケアが必要です。
05.【垂れ耳の大型犬】
ボルゾイ
細く長い脚と筋肉がしっかりと付いた引き締まった流線型のボディ、気品溢れる外観が特徴のボルゾイは、ロシア原産のサイトハウンドでロシアン・ウルフハウンドとも呼ばれている犬種です。大型動物の狩猟犬として育種が重ねられたため、大きな体ながら俊敏で勇敢な性質です。
長いマズルの後方についている小さめの垂れ耳は、俊足のボルゾイが走るときに風の抵抗を受けないように独特の形をしています。穏やかで優しく物静かな性格から、海外では家庭犬としても人気の大型犬です。
06.【垂れ耳の大型犬】
ワイマラナー
1830年代にドイツのワイマール宮廷で飼育されていたことから名がついたドイツ原産のワイマラナー。ワイマラナーをはじめとするHPR犬種はポインター・セッターグループに分類されている狩猟犬種です。
HPR犬種とは、ハント(狩る)、ポイント(鳥を見つけハンターに教える)レトリーブ(回収)の3役をこなせる犬種のことで、ワイマラナーは特に嗅覚に優れ、水中での作業能力も得意、訓練性が高いことが特徴です。ビロードのような短毛と大きな垂れ耳が魅力のワイマラナーは、知的で好奇心旺盛かつ活発な犬種です。
07.【垂れ耳の大型犬】
ダルメシアン
ディズニー映画「101わんちゃん」に登場し人気犬種となったダルメシアンは、古代エジプトから存在していたと推測されているとても古い犬種です。ヨーロッパでは、貴族が乗る馬車に同行し、馬車の横を早足で歩く護衛犬として活躍していました。
ダルメシアンの特徴は、垂れ耳と白地に黒や茶色の班が体全体に入っているところ。また、均整のとれた筋肉質の身体つきと明るく陽気な性格から人気犬種として一世を風靡しましたが、飼い主以外には警戒心が強いため、しっかりとした社会化をすることが必要です。
垂れ耳の中型犬
08.【垂れ耳の中型犬】
アメリカン・コッカー・スパニエル
シルクのような光沢のある長い被毛と大きな耳が特徴で、アメリカで最も人気のある犬種がアメリカ原産のアメリカン・コッカー・スパニエルです。
イギリスのスパニエルに改良を加え、スポーツドッグとして誕生したアメリカン・コッカー・スパニエルは、大きな瞳とフサフサで長い垂れ耳が人気の秘密。陽気で可愛らしい見た目ながら、活発でエネルギッシュな性質が特徴です。チャームポイントでもある大きな垂れ耳は、感染症を発症しやすいため、こまめなケアが必要です。
09.【垂れ耳の中型犬】
イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
中世の英語でスペインという意味を持つスペイン系鳥猟犬の総称がスパニエル種です。イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルは、そんなスパニエル種の中で最も足が長くバネ(スプリング)のように飛び跳ねることから、スプリンガーと名付けられています。
水辺の草むらに隠れている鳥を飛び立たせ、ハンターに居場所を教えるだけではなく、撃ち落とした鳥の回収までをこなすHPR犬種と呼ばれる有能な鳥猟犬のイングリッシュ・スプリンガー・スパニエル。コケティッシュな見た目とは裏腹に、スタミナ、エネルギー、敏しょう性と言った鳥猟犬として最良の運動能力を備える犬種です。
陽気で賢く、人を喜ばせることが大好きなイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルは、細く絡みやすい毛質のため毎日のブラッシングと定期的なトリミングが必要な犬種です。
10.【垂れ耳の中型犬】
バセットハウンド
地面に着きそうなほどの大きな耳がユニークなバセットハウンドはフランス原産のセントハウンドで、人と一緒に歩いてウサギを探す狩猟犬です。嗅覚により獲物を見つけ追跡するセントハウンドは、大きな垂れ耳と優れた嗅覚、そして独特の吠え声が特徴です。
中でも大きな垂れ耳と短足のバセットハウンドは、さまざまな映画やアニメのキャラクターに採用され、子どもたちにもファンが多くいます。性格は温厚で優しくマイペースで、吠え声は大きいですが家庭犬として人気があります。
11.【垂れ耳の中型犬】
ビーグル
大きな垂れ耳がトレードマークで世界的人気のキャラクター「スヌーピー」のモデル犬として一躍有名になったビーグルはイギリス原産のセントハウンドで、吠え声に特徴がある犬種です。セントハウンドは、優れた嗅覚にプラス追跡への情熱を持ち合わせている探知犬のスペシャリスト。
ビーグルは、好奇心旺盛でエネルギッシュな上、陽気で人懐こいことから優れた狩猟犬としてだけではなく、家庭犬としてもアメリカでは絶大な人気を誇っています。
12.【垂れ耳の中型犬】
サルーキ
羽のような飾り毛をなびかせて走る姿が印象的で別名「風のハウンド」と呼ばれるサルーキ。大きな垂れ耳を風になびかせて走るその姿はまさにクールビューティーという言葉がぴったり。アラブの王族に愛され、唯一宮殿内で飼育することが認められた中東原産の犬種です。
犬であって犬にあらずとまで言われたサルーキは、引き締まったボディと絹のような滑らかな被毛が特徴で、人に飼育された最古の犬種とも言われています。
耳が長いサルーキは、食事の時や水を飲む時に耳の先端がフードボウルの中に入ってしまうため注意が必要です。食事の時は、耳をカバーするスヌードをかぶせたり、口径が狭いフードボウルや高さのあるフードボウルを使用するなどの対策がおすすめです。
垂れ耳の小型犬
13.【垂れ耳の小型犬】
シーズー
飼いやすい小型犬として常に人気ランキング上位に君臨するシーズー。ボリュームあるストレートで美しい被毛と鼻ぺちゃの愛らしい顔、穏やかで友好的な性格から年齢を問わずに飼うことができることがシーズー人気の秘密です。
シーズーは、その顔がライオンに似ていることから中国語でライオンドッグを意味するシーズークウと名付けられた中国原産の犬種です。クリクリした瞳と鼻の周りの被毛が特徴で、菊の花のように見えることから菊の花のような犬を意味する「クリサンセマム・ドッグ」とも呼ばれています。
トリミング犬種であるため、テディベアスタイルや耳の被毛を長く伸ばした耳長カット、耳の被毛を短めにカットしたスポーティーなスタイルなどさまざまなカットスタイルを楽しむことができます。
14.【垂れ耳の小型犬】
トイプードル
くるくるの巻き毛につぶらな瞳が特徴でトイプーの愛称でも親しまれているトイプードル。ペット保険大手アニコム損害保険株式会社の調査では、13年連続人気犬種ランキング1位に輝く犬種です。
プードルは大きく分けるとスタンダード、ミニチュア、トイの3タイプがあります。現在FCIで認められているプードルの中で、最も小さいタイプがトイプードルです。
ぬいぐるみのような可愛らしさからフランスのルイ16世、アン女王にも愛されたトイプードル。カールした巻き毛と大きな瞳、愛らしい顔立ちがトイプードルの魅力です。また、トリミングによってさまざまな表情を楽しめることもトイプードルの特徴と言えます。
15.【垂れ耳の小型犬】
ミニチュアダックスフンド
胴長短足の姿と気品ある顔立ちから人気沸騰中のミニチュアダックスフンド。ドイツ原産で短足胴長が特徴のミニチュアダックスフンドは、最小の狩猟犬としてヨーロッパでは活躍している犬種です。ウサギやアナグマの巣穴に入ることができる特徴的な体型ながら、運動能力に優れ、勇敢で従順な性格が世界中の人に愛されている理由です。
ミニチュアダックスフンドは、品種として確定するまでにさまざまな犬種を育種に使用したため、スムースヘアー、ロングヘアー、ワイヤーヘアー3種類の毛質があります。
どのタイプも大きな垂れ耳が特徴ですが、日本で人気があるのは柔らかく光沢のあるウエイブがかった被毛が特徴のロングヘアータイプ。柔らかく長い被毛は、伸びやすく絡まりやすいことから、定期的にトリミングを行う必要があります。
垂れ耳のお悩み、汚れや耳トラブルを防ぐアイテムが人気
可愛さの象徴とも言える垂れ耳ですが、常に耳がふさがれているため蒸れやすく、外耳炎などの耳トラブルを発症しやすくなります。
耳の中が蒸れると、炎症を起こしかゆみが出ます。主に、梅雨時や夏など高温多湿の時期に多く発症しますが、シャンプーの後の乾かしが足りなかった場合や耳の中の被毛が多い犬種や脂漏症体質の犬種は年間を通じて発症するリスクがあります。また、水やご飯に耳が浸かってしまい、耳が汚れやすいことも垂れ耳のお悩み。
そんなトラブル防止に役立つとSNSでも話題となっているグッズが犬用スヌードと垂れ耳をアップにするアイテムです。
犬用スヌードは汚れ防止だけじゃない!多用途に使用できる人気アイテム
スヌードとは、ファッション用語で筒状のネックウォーマーを指します。両端が繋がっている輪っか状のため、マフラーのように解けたり垂れ下がる心配がないため、男性にも人気のファッションアイテムとなっています。
そんなスヌードの特性を生かし、垂れ耳用の汚れ防止アイテムとして市販されているのが犬用スヌードです。最近では、コットン、メッシュ、フリース、ボアなどのさまざまな素材に加え、撥水機能や防虫機能さらにはクール機能など食事中の汚れ防止以外の用途にも役立つアイテムが豊富に揃っています。
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垂れ耳のお悩み、耳の蒸れを軽減してくれるアイテムも!
垂れ耳の中でも、耳周りに被毛が多い犬種や耳の中にまで被毛が生えている犬種は耳が蒸れやすいため、外耳炎やマラセチアなどの耳トラブルを起こすリスクがあります。最近では、通気性を確保し耳の蒸れを軽減するアイテムが販売されています。人気は、両耳を後ろに引き上げられるデザインの垂れ耳用シュシュや垂れ耳をアップにするサポータータイプです。