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アーモンドとはバラ科サクラ属、つまり桜の仲間で、木になる種実のことを指します。
主な生産地としてはアメリカやスペイン、オーストラリアなどが多く、日本に流通しているアーモンドのほとんどは輸入品です。日本の山形県や鹿児島、埼玉県などでもごく少量ですがアーモンドは作られています。
私たち人間はアーモンドを素焼きにしてそのまま食べたり、チョコレートと一緒に食べたりすることが多いですが、はたして犬に与えても大丈夫なのでしょうか。
ANSWER アーモンドは犬に食べさせても大丈夫です。
アーモンドは犬に与えても大丈夫な食材です。しかし、アーモンドは高カロリーであることから、過剰摂取には注意が必要です。
この記事では、アーモンドに含まれる栄養素や与え方について解説します。愛犬にアーモンドを食べさせてもいいのか気になっている飼い主さんは、この記事をぜひ参考にしてくださいね。
アーモンドの主な成分や栄養素
タンパク質
タンパク質は体の筋肉や皮、臓器を作るうえで欠かせない成分です。タンパク質の摂取不足は免疫機能や抵抗力の低下を引き起こす可能性があるため、毎食摂取することを心がける必要があります。
食物繊維
食物繊維は水に溶けやすい水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維に大きく分けることができます。腸内環境鵜を整えたり蠕動運動を活発化して排便を促進したりする働きがあります。過剰摂取すると、消化不良を引き起こす可能性があるため与える量に注意が必要です。
脂質
アーモンドには、オレイン酸・リノール酸という不飽和脂肪酸が多く含まれています。オレイン酸は悪玉コレステロールの低下、リノール酸は血圧調整を行う作用があると考えられています。体内で合成できないため、食事から摂取する必要がある成分です。
ビタミンE
脂溶性ビタミンであるビタミンEは、体内の脂質の酸化を抑制する抗酸化作用を持ちます。細胞の老化を防ぐ効果も期待できることから、免疫力の向上や動脈硬化予防につながるといわれています。
アーモンドを犬が食べた際の犬への効果・影響
アーモンドにはタンパク質や脂質など、生きていくうえで欠かせない栄養素が豊富に含まれています。さらに、抗酸化作用を持つビタミンEを摂取できることから、細胞の老化を防いだり免疫機能を高めたりすることが期待できます。
犬に与えてよいアーモンドの量は?
小型犬の場合 | ごく少量を与える |
---|---|
中型犬の場合 | ごく少量を与える |
大型犬の場合 | ごく少量を与える |
子犬の場合 | 与えないほうが良い |
老犬の場合 | ごく少量を与える |
犬にアーモンドを与える際の注意点
アーモンドのおすすめの与え方
粉々に砕いてから与えよう
犬は、人間のように食べ物を噛んで食べる習性がありません。アーモンドを砕かずにそのまま与えると丸呑みしてしまうおそれがあるので、必ず粉々に砕いてから与えましょう。
ジップロックのような食用保存袋に入れ、綿棒などで叩くと簡単に砕くことができますよ。
味付けなしで与えよう
アーモンド入りチョコレートやおつまみアーモンドは与えてはいけません。
アーモンドは、塩味がついているものや、チョコレートがコーティングされているものなどが販売されていることが多いでしょう。
ただ、これらの加工商品は犬の健康を害する危険性があります。特にチョコレートは中毒を起こす場合があるので、絶対に与えないように気をつけましょう。
▼ 犬がチョコを食べた時の対処法は?症状は?犬が食べると危険なチョコレートガイド
犬に与えてはいけないナッツを把握しておこう
アーモンドは少量であれば犬に与えても問題ありません。一方、犬が中毒を引き起こす危険性のある成分が含まれているマカダミアナッツは犬に与えてはいけません。
マカダミアナッツを摂取したことにより犬が死亡したケースもあるため、十分注意しましょう。
普段からナッツ類を食べることの多い飼い主さんは、与えてはいけないナッツと与えても良いナッツが混合しないよう、「ナッツ類は愛犬に与えない」と決めておくのも良いでしょう。
欲しがらない場合は無理に与える必要はない
アーモンドには犬の健康を促進する成分が豊富に含まれています。しかし、これらの成分はドッグフードでも摂取することができます。
ドッグフードの摂取量を守っていれば、1日に必要な栄養素をしっかり補えることから、無理にアーモンドを与える必要はありませんよ。
こんな時は犬にアーモンドを食べさせないこと
アーモンドには脂質が豊富に含まれています。肥満気味の愛犬やダイエット中の愛犬に与えるのは控えましょう。
また、初めてアーモンドを食べさせる場合も様子を見ながら少量ずつ与えてくださいね。
もしも下痢や嘔吐、ふらつきなどの症状がみられたら、すぐに与えるのをストップしましょう。
まとめ
アーモンドには犬の健康を害する成分が含まれていないので、与えても問題ありません。しかし、脂質が多く消化しにくいといった面を考えると、無理に与えなくても良いでしょう。
どうしても愛犬がアーモンドを欲しがるようであれば、細かく砕き、少量ずつ食べさせてくださいね。
Adviser
ペットフーディスト 佐々木なるみ
愛犬の偏食をきっかけに資格を取得。これまでに4匹のわんちゃんと暮らしてきた。動物愛護に関心を寄せ、犬を含む多くの動物が幸せに暮らせる日本を目指している。