ボロニーズの基本データ
原産国 | イタリア |
---|---|
サイズ | 小型犬 |
犬種グループ | 愛玩犬 |
飼いやすさ・しつけのしやすさ | 初級 |
運動量 | 低 |
トリミング | 必要 |
ブラッシング | 毎日 |
お散歩 | 1日20~30分程度 |
飼育費用 | 月2~3万(医療費別途) |
かかりやすい病気・怪我 | 白内障、膝蓋骨脱臼、尿毒症 |
ボロニーズの歴史
真っ白でふわふわ、キュートなボロニーズは11世紀ころにはすでに存在していたとされる古い犬種です。祖先はマルチーズやビションフリーゼと同じと考えられており、ボロニーズはイタリアにボローニャ地方から名前がつけられました。
王族や貴族に愛玩犬として寵愛されていたことで知られるボロニーズは王族間の贈り物としても贈られ、飼われることがあり、長らくの間、愛されてきました。また当時活躍していた画家たちは貴族を描く際にボロニーズも一緒に描くことがあり、絵画の中にもボロニーズが登場します。
市民革命により、王族の地位が下がり、愛玩犬の人気が一時衰えました。
また戦争の影響によりボロニーズも数を減らすことはあったものの、存続の危機に見舞われることはなく、今日まで犬種として存続してきました。
戦後はイタリア人繁殖家の活躍により、一般の家庭で飼われることも増え、アメリカなどにも輸出されドッグショーでも活躍しました。
原産国のイタリア以外ではたくさん繁殖されている犬種ではなく、流行したこともあまりない珍しい犬種です。
ボロニーズの性格と特徴・飼いやすさ
日本ではまだ見かけることが少ないボロニーズですが、性格は明るく穏やかで素直であり、運動量もたくさん必要な犬種ではないので、飼いやすい犬種と言えるでしょう。
家族は愛情深く、一緒にいることで安心感を得ます。家族と一緒にいる時間が大好きなボロニーズはお留守番が少ない家庭で飼うのに向いています。穏やかで落ち着きやすく、子どもとも仲良くできるボロニーズですが、活動的なほうではありません。
ふわっとした毛はあまり抜けないものの、絡みやすいので、できれば毎日ブラッシングをして絡まないように気を付けてあげましょう。
被毛は自然のまま伸ばしているほうが良いとされることもあるボロニーズですが、きれいな状態を保つためにも定期的にサロンでトリミングをすることをおすすめします。
ボロニーズの被毛と種類
体毛はシングルコートのため、冬は寒がるボロニーズが多いです。冬のお散歩やお出かけは洋服で調整してあげると良いでしょう。
ボロニーズの被毛の色はホワイト一色か、明るいアイボリーのボロニーズもいます。昔はブラックのボロニーズもいたとされていますが、長らくホワイト一色の犬種として知られています。
ドッグショーに出る場合はわずかなシェードや斑も失格となりますが性格や健康状態には影響はないので、家庭で飼うには問題ありません。
ボロニーズの大きさ・体高・体重
ボロニーズは横から見たときにスクエアに近い形をしていることが多いのですが、最近では体長が長め、足はやや短めのボロニーズが増えているようです。耳の位置が高めで毛もふわふわのため、頭と目が大きく見えやすく、ボロニーズの可愛さを際立たせています。体重、体高ともに小型犬のサイズです。
ボロニーズの体重 | ボロニーズの体高 |
---|---|
2.5~4kg | 25~28cm |
ボロニーズの平均寿命と人間年齢
ボロニーズの寿命は12~14歳と言われています。穏やかでまったりとした毎日を好むことが多いボロニーズは運動は気分転換にお散歩をゆったりしてあげると良いでしょう。
人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。
犬の年齢 | 人間に換算した年齢 | 成長ステージ |
---|---|---|
3か月 | 4歳 | 子犬 |
6か月 | 7歳半 | |
9か月 | 11歳 | |
1歳 | 15歳 | |
1歳半 | 19歳半 | |
2歳 | 23歳 | 成犬 |
3歳 | 28歳 | |
4歳 | 32歳 | |
5歳 | 36歳 | |
6歳 | 40歳 | シニア犬 |
7歳 | 44歳 | |
8歳 | 48歳 | |
9歳 | 52歳 | |
10歳 | 56歳 | |
11歳 | 60歳 | |
12歳 | 64歳 | |
13歳 | 68歳 | |
14歳 | 72歳 | 高齢犬 |
15歳 | 76歳 | |
16歳 | 80歳 | |
17歳 | 84歳 | |
18歳 | 88歳 | |
19歳 | 92歳 | |
20歳 | 96歳 |
こちらの表は、
- 小型犬・中型犬「24+(犬の年齢-2)×4=人間に相当する年齢」
- 大型犬「12+(大型犬の年齢-1)×7=人間に相当する年齢」
の方式に基づいて計算しています。詳しくは、下記の記事をご覧ください。
ボロニーズのかかりやすい病気
ボロニーズのかかりやすい病気 1 膝蓋骨脱臼
小型犬に多い病気です。フローリングなどの滑りやすい床材を避け、マットなどを敷いて対策をしましょう。
また歩くときに痛がる、お散歩を嫌がる、ケンケンのような片足で歩くことが見られるなどの兆候があった場合は獣医師に相談し、早めに診察を受けましょう。
ボロニーズのかかりやすい病気 2 白内障
加齢等が原因で、眼の中の水晶体が白く濁る病気です。多くの犬がかかる病気です。
ゆっくり進行することが多いですが、進行するにつれて、視界がぼやける、視力の低下、炎症や脱臼というように症状が進行します。
水晶体の白濁などが見られ始めたら、動物病院で相談しましょう。白内障にはサプリメントの効果が期待できる場合があります。
ボロニーズのかかりやすい病気 3 尿毒症
シニアのわんちゃんに多い病気で腎不全の末期に起こります。本来なら腎臓から排泄される体の老廃物が、腎臓の機能が低下していることで排泄されず血中に残り、全身に毒性物質が回り障害を与える状態です。
腎不全や腎臓機能の低下は血液検査で分かることも多いため、シニアになったら定期的な血液検査をおすすめします。
ボロニーズの飼い方・飼う際の注意点
ボロニーズの飼い方・飼う際の注意点 1 運動よりもコミュニケーションの時間を
もともとが愛玩犬のボロニーズはたくさんに運動量は必要としません。お散歩は20~30分程度歩き、しっかりと運動する、というよりは匂いを嗅いだり、気分転換になるお散歩をしてあげると良いです。
またボロニーズは家族のことが大好きなため、室内でも一緒に遊ぶなどコミュニケーションの時間を取りましょう。
ボロニーズの飼い方・飼う際の注意点 2 毛玉予防は必須!毎日ブラッシングしよう
ボロニーズのチャームポイントであるふわふわの白い毛はあまり抜けませんが、絡みやすい毛質のため、ブラシでのお手入れは欠かせません。毎日ブラッシングをして、きれいな状態を保ち、定期的にトリミングに行くようにしましょう。
またブラッシングが欠かせないボロニーズはブラシを嫌がらないように慣れさせておくことも重要ですね。
ボロニーズの飼い方・飼う際の注意点 3 外耳炎に注意しよう
たれ耳のボロニーズは耳の中に湿気がたまり、外耳炎になることがあります。
毎日のブラッシングの時にお耳もチェックして、赤くなっていたり、においが気になったりしないか、見てあげると良いでしょう。また耳の中の毛はトリミングの時に抜いてもらいましょう。
お耳垢がいつもと違う、耳を痒がる、耳の中が赤い、耳からにおいがする場合は外耳炎の可能性があるので、動物病院に行って診てもらいましょう。
ボロニーズの飼い方・飼う際の注意点 4 寒さ対策をしっかりと
ボロニーズはシングルコートのため、中にダウンを着こんでいるようなダブルコートの犬とは違い、寒さに強い犬種ではありません。冬場は昼夜を問わず、暖房機器を使用して室内の温度管理をしてあげましょう。
またお散歩やお出かけに行く際は外気温に合わせて洋服を着せて調整してあげると良いですね。洋服は慣れていないと、ストレスに感じる子もいるため、子犬の頃から少しずつ着せて洋服を着ることに慣らしておくと良いでしょう。
ボロニーズの飼い方・飼う際の注意点 5 しつけは社会化から
ブラッシングやお耳のチェック、洋服を着る、などお手入れや体に触ることが多いので、子犬から家族に迎え入れた場合は社会化を意識してしつけをはじめましょう。
特にブラシは無理にすると毛にダメージを負わせてしまったり、痛がってしまうこともあるので、優しく慣らしながらブラシをする範囲を少しずつ広げていくことをおすすめします。
ボロニーズをお迎えする方法
ブリーダーさんからお迎えする
ボロニーズ専門の優良ブリーダーをネットなどで検索してみましょう。ブリーダーから子犬をお迎えする場合は両親が明らかなので、毛色や体格、性格などがわかるメリットがあります。
また、お迎え後もブリーダーさんに困った時に相談ができたり、兄弟犬の輪が広がったりとサポートしてもらえる繋がりがもてるのも心強いポイントです。
保護犬のボロニーズを探して里親になる
動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているボロニーズを見つけられるかもしれません。事前にサイトやSNSなどで探してみてくださいね。
ボロニーズの値段・価格の相場
価格相場は50万円前後です。価格は性別や血統によっても変動するので、まずはブリーダーさんに尋ねましょう。
まとめ
白くとふわっとした毛がかわいく、お顔もキュートなボロニーズは、古い歴史を持つ犬種ですが、当時から愛玩犬であり、運動量はそこまで必要な犬種ではありません。穏やかでまったりとした性格のため、お子さんがいる家庭でも安心して飼うことができます。お子さんとボロニーズのわんちゃんが一緒にお散歩したり、しつけに取り組んだりと、ともに成長することで、家族の中での絆が築かれていくことでしょう。