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犬は銀杏(ぎんなん)を食べても大丈夫?|犬に銀杏(ぎんなん)は与えていい?食べてはいけない?

犬は銀杏(ぎんなん)を食べても大丈夫?|犬に銀杏(ぎんなん)は与えていい?食べてはいけない?

銀杏はイチョウの木になる実から採れる食べ物です。実の外側には外種皮と呼ばれるやわらかい果肉のような部分があり、匂いが非常にきついのが特徴です。

外種皮を剥くと中種皮と呼ばれる固い殻が出てきますが、私たち日本人が普段食べているのは、さらに中種皮を取り除いた中にある青緑色の胚乳です。

そのまま食べるだけでなく、茶碗蒸しや炊き込みごはんのアクセントや炒め物や揚げ物にして食べることが多い銀杏ですが、はたして犬に与えても大丈夫なのでしょうか。

ANSWER 銀杏は犬に与えてはいけません。

犬が銀杏を食べると中毒を起こす危険性があるため、与えてはいけません。ただ、人間は食べて良い食べ物なだけに、「少しくらいなら大丈夫だろう」「人間が食べても良いなら犬も食べても良いだろう」と思っている人もいるでしょう。この記事では、犬が銀杏を食べてはいけない理由を解説します。

銀杏の主な成分や栄養素

脂質

脂質は、タンパク質や炭水化物の2倍以上のエネルギーを供給できます。その他にも内臓保護や体温調整を行い、脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収を促進します。

ビタミンC

ビタミンCには身体が錆びるのを防ぐ抗酸化作用があり、解毒やホルモン代謝、骨や腱のコラーゲンの生成をサポートする働きがあるといわれています。さらに、鉄分の吸収を促進する働きは、貧血防止にも役立つと考えられています。

ビタミンCは肝臓での体内合成が可能です。しかし、ストレスや加齢、肝機能の低下によって合成が追い付かないこともあるため、食べ物から継続的に摂取する必要があります。

βカロテン

βカロテンは、必要量のみ犬の体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持や視力維持をサポートします。また、ビタミンAとして働くだけではなく、βカロテン自身も活性酸素の発生を抑えたり免疫を強くしたりするなど、アンチエイジング効果も期待されています。

パントテン酸

パントテン酸には、糖質や脂質、たんぱく質の代謝とエネルギー産生に不可欠な酵素をサポートする役割と、免疫力を高める働きがあるといわれています。その他にも、パントテン酸を摂取することで、皮膚や粘膜の健康維持にもつながると期待されています。

愛犬のために知っておきたい銀杏を扱う際の注意点

中毒を起こす危険性がある

銀杏に含まれているメチルビリドキシンは、犬が銀杏を食べた場合に起こす中毒症状の原因成分です。体内で神経伝達やホルモンのバランスを保つのに活躍しているB6の働きを阻害する危険性があります。

銀杏を食べたからといって、必ず犬の体に悪影響をおよぼすというわけではありません。しかし、人間でも約40個食べると中毒を引き起こす可能性があるといわれており、人間よりも体が小さい犬であれば1個食べただけで中毒を起こすおそれがあります。中毒症状の発生率は個体によって異なりますが、絶対犬に食べさせないようにしましょう。

殻ごと食べてのどに詰まらせてしまうことがある

銀杏の殻はたいへんかたく、簡単には剥けません。犬が銀杏を殻のまま飲み込んでしまうと、のどに詰まらせたり、そのまま飲み込んで消化不良を起こしたりしてしまう危険性があります。人間が食べる用の銀杏であれば殻付きのまま販売されているものもあるため、犬が誤って食べないように注意しましょう。

犬の手や口が届かないところに置こう

人間の食べ物が大好きな愛犬であれば、調理した銀杏の置き場所に注意しましょう。テーブルの上であっても、犬の大きさによっては手や口が届いてしまうこともあります。

調理時はキッチンの手前に銀杏を置かない、出来上がった銀杏は席につくタイミングでテーブルの上に置くなど、愛犬が誤って食べないように置き場所を工夫してくださいね。

散歩中の拾い食いに注意

秋になるとイチョウの木が色づき、実がどんどん落ちます。拾い食いをするクセのある愛犬であれば、散歩中に銀杏を食べないように気をつけましょう。

可食部分である胚乳には中毒成分がふくまれていますが、実の外側の外種皮にも、触れるだけで皮膚炎や頭痛などを引き起こすギンコライドという成分が含まれています。

思わず踏んでしまっただけで症状が出る危険性もあるため、秋にイチョウの木の下を歩くのは避けるなどの工夫をしましょう。

犬が銀杏を食べてしまったら、どうしたらいいの?

どんな犬にも銀杏を食べさせるのは危険です。内臓機能が未発達な子犬や消化機能が衰えた高齢犬が食べてしまった場合は特に症状が出るリスクが高まるので、誤飲にはくれぐれも気を付けましょう。

愛犬が銀杏を口に入れてしまった場合は、口の中に指を入れて吐き出させましょう。もしも嘔吐や消化不良、痙攣などの症状が現れたら、すぐに獣医師の診察を受けてくださいね。

まとめ

銀杏は、犬が食べてはいけない食べ物です。はっきりとした致死量は分かっていませんが、どんな愛犬にも与えないようにしましょう。

Supervisor

松本 千聖 Chisato Matsumoto

岐阜大学応用生物科学部獣医学課程を卒業後、3年ほど獣医師として動物愛護団体付属動物病院やペットショップ付属動物病院にて主に一次診療業務、ペット保険会社では保険金査定業務などに従事しました。
現在は、製薬関係の業務に携わり、プライベートでは個人で保護猫活動並びに保護猫達の健康管理を行っています。

松本 千聖
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