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きのこには、まいたけ・しめじ・なめこ・えのき・椎茸などさまざまな種類があります。それぞれ風味や味、見た目が異なりますが、日本人にとって日々の食事に欠かせない食べ物といえます。
最近では年間を通してスーパーなどできのこを購入できますが、自然に生育するきのこであれば秋に旬を迎えます。煮たり焼いたりどの調理法でも美味しく仕上がるきのこですが、はたして犬に与えても大丈夫なのでしょうか。
ANSWER きのこは犬に食べさせても大丈夫な食べ物です。
きのこは犬に与えても良い食べ物です。もしも愛犬が欲しがれば、ドッグフードに混ぜて与えると良いでしょう。しかし、生食は危険などの与える際に注意すべき点がいくつかあります。
この記事では、きのこの栄養素と与え方について紹介するので、「きのこを犬に与えても良いのかな」と不安に感じている飼い主さんは、ぜひ参考にしてくださいね。
きのこの主な成分や栄養素
食物繊維
食物繊維には、水に溶けやすい水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維があります。不溶性食物繊維が多く含まれるのはしいたけ・きくらげ・まつたけなど。水溶性食物繊維が多いのは、なめこ・しいたけ・えのきたけなどです。これらは腸内環境を整え、スムーズな排便をサポートする役割を持ちます。
食物繊維は犬の消化酵素では消化されないため栄養素として吸収できませんが、腸内環境を整えるうえで必要不可欠な栄養素です。
ビタミンB群
βカロテンは体内でビタミンAに変換し、皮膚や粘膜の健康維持や視力維持をサポートします。また、ビタミンAとして働くだけではなく、βカロテン自身も抗酸化作用を持ち、活性酸素の発生を抑えたり免疫を強くしたりするなど、老化を防ぐ働きも期待されています。
ビタミンD
カルシウムの吸収をサポートする役割があり、骨の健康維持に役立つ成分です。犬は体内でビタミンDをほんの少ししか作ることができないため、食事で補う必要があります。
β–グルカン
多糖類の一種で、免疫力の維持やコレステロール値の上昇を抑える働きが期待されています。
きのこを犬が食べた際の犬への効果・影響
きのこの種類によって含まれる栄養素の量は異なりますが、どのきのこも食物繊維やビタミンが豊富に含まれているので、犬の健康に役立つと考えられます。特に食物繊維は腸内環境を整えるうえで欠かせない成分なので、便秘をよくする愛犬に対して良い効果をもたらすことが期待できますよ。
犬に与えてよいきのこの量は?
小型犬の場合 | 30g |
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中型犬の場合 | 50g |
大型犬の場合 | 90g |
子犬の場合 | 消化器官の弱い子犬には与えなうようにしよう |
老犬の場合 | 少しずつ与えよう |
犬にきのこを与える際の注意点
きのこのおすすめの与え方
茹で汁も一緒に与えよう
きのこに含まれる水溶性ビタミン類は、お湯で茹でると溶け出してしまう性質があります。栄養を余すことなく与えるなら、茹で汁も一緒にドッグフードにかけて食べさせると良いですよ。その際、犬が火傷しないよう冷ましてから与えてくださいね。
過剰摂取は控えよう
きのこに含まれる食物繊維を過剰摂取すると、便秘や下痢になるおそれがあります。きのこだけを与えるのではなく、1日の摂取カロリーの10%程度を目安に、ドッグフードのトッピングとして食べさせてくださいね。特に初めて与える際は、少しずつ様子を見ながら与えましょう。
調味料などで味付けはしない
塩・醤油・砂糖など、人間が食べるのと同じように味付けしてしまうと、塩分・糖分過多になってしまいます。きのこは香り高い食材なので、茹でたものをそのまま与えても食いついてくれる可能性が高いですよ。小さくカットするのは絶対条件ですが、ミキサーで細かく砕いてから与えるとなお良いですよ。
野生のきのこは決して与えない
きのこの味を覚えた犬によく見られるのが、散歩中に見つけたきのこを食べようとする行動です。野生のきのこは犬の健康を害する成分が含まれている可能性が高いため、絶対に食べさせてはいけません。
人間と同じように、スーパーで販売されているきのこを与えてくださいね。
こんな時は犬にきのこを食べさせないこと
きのこには食物繊維が豊富に含まれているため、お腹の調子が悪い愛犬や消化器官がまだ完全ではない子犬には与えないようにしましょう。万が一下痢や嘔吐、便秘気味などの症状が見られたら、速やかに獣医師の診察を受けましょう。
まとめ
きのこは犬の健康に役立つ栄養素が豊富に含まれているので、犬に与えても良い食べ物です。小さくカットして加熱してから与えましょう。大量に与えると消化不良を引き起こすおそれがあるので、様子を見ながら少しずつ与えてくださいね。
Adviser
ペットフーディスト 佐々木なるみ
愛犬の偏食をきっかけに資格を取得。これまでに4匹のわんちゃんと暮らしてきた。動物愛護に関心を寄せ、犬を含む多くの動物が幸せに暮らせる日本を目指している。