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スタッフに気持ち良く働いてもらうことが
飼い主さんやワンコの居心地の良さにもつながる

坂の上の動物病院 藤澤 俊吾 院長

藤澤先生とnowa

ワンコnowaチームの藤間友樹先生 から「信頼できる先生がいる」と紹介していただいた方が、坂の上の動物病院院長の藤澤俊吾先生。
親しみやすい雰囲気をまといながら、常にフラットな姿勢で飼い主の話を聞いてくれる獣医さんです。つい先日、ワンコnowaのデザインチームが、坂の上の動物病院オリジナルトートバッグを制作しました。そのトートバッグの売上は、すべて動物愛護団体に寄付されるそう。
「社会貢献というほどすごいことはしていないけど、動物たちに幸せになってほしいんですよね」とのこと。お話を伺うほどに、誠実さが伝わってくる先生です。

Interview

#01きっかけ

藤澤先生が獣医師を目指したのは、どのようなきっかけからだったのですか?

5歳くらいの時に東京から大阪に引っ越したのですが、隣の家で雑種のワンコを飼っていたんですよ。当時は借家でワンコが飼えなかったから、隣のワンコとよく遊んでいました。週末だけうちにお泊まりさせたり。

小さい頃から、ワンコが好きだったんですね。

そうですね。隣のワンコが小学校高学年の時に亡くなって、その後にたまたまバス停でワンコの里親募集の張り紙を見つけたんです。その時は親の許可も下りて、その子を迎えました。大学5年生くらいまで生きてくれましたね。
その経験があって、動物が好きになって、漠然と動物関係の仕事に就きたいと考えていました。ただ、大学は一度落ちたんですよ(苦笑)。一浪するなら本気で勉強して、獣医を目指そうかなって。

その結果、見事に合格されたと。いざ獣医の道に進んで、いかがでした?

大学生活は純粋に楽しかったですよ。4年生くらいから、進路を選び始めるんです。ペットなどの小動物メインか家畜などの大動物メインか、はたまた公務員や製薬会社か。その頃は牛が好きだったので、僕は大動物の方向に進みました。
社会に出てから最初の3年くらいは、茨城の動物病院で大動物の獣医をしていたんです。小動物の獣医は、自分にはちょっと違うなって思ってましたね。

現在のメインは小動物ですよね。その考えが変わったのは、なぜでしょう?

茨城の病院でも、小動物を診ることはあったんですよ。社会の変化とともに酪農家さんが減っていって、牛を診る割合が減って、小動物が増えていきました。その時に、ペットとして飼われているワンコやニャンコの体について、わからないことが多すぎて、もっと勉強したいって意欲が出てきたんです。
その時に家族の健康のことなど、色々なタイミングがあり、実家のある東京の小動物メインの病院にお世話になりました。

#02大切にしていること

いくつかの動物病院で経験を積み、独立されたのはいつ頃ですか?

2017年6月なので、もう3年半くらい経ちます。

その時に、坂の上の動物病院がオープンしたのですね。病院のコンセプトは?

開院当時から今も変わらないコンセプトは、“無駄なことはしない”“無駄なお金は取らない”。
本当に必要な時だけ、検査や処置を行う病院にしたいと思っています。例えば、軽い皮膚炎のワンコに抗生物質を出すと、かえって負担になることがあります。その場合は、消毒薬だけ出して、診察料も必要以上に取らないですね。

余計なお世話ではありますが、経営は成り立つものですか?

当初は赤字が続きましたが、このコンセプトを貫くと、飼い主さんはまた来てくれるんですよ。いつも来てくれる方々が「余計なことをせずに、ちゃんと診断してくれる先生だ」って、口コミで広めてくださっています。
コンセプトはもう1つあって、“スタッフみんな仲良く楽しい病院”を目指しています。院内の和気あいあいとした雰囲気って、飼い主さんや動物たちにも伝わると思うので。

スタッフの関係を良くするために、心がけていることはありますか?

動物病院は命を扱う場所なので、仕事そのものにストレスがかかりやすいんです。だからこそ、仕事以外のストレスはなるべくかけたくないと思っています。
「藤澤先生と働きたくない」「同僚の看護師さんと馬が合わない」と感じてしまう職場は避けるためにも、日々のコミュニケーションは大事。病院に関することを決める時は、スタッフ全員の意見を聞いて、尊重するようにしています。

日々の積み重ねで、スタッフさんとの信頼関係を築いているのですね。

#03目指すところ

飼い主さんやワンコとのコミュニケーションで、大事にしていることはありますか?

飼い主さんが言いたいことを言える雰囲気作りは、意識していますね。基本的には、威圧せずにフランクな感じで。飼い主さんそれぞれに性格や話すテンポなどが変わるので、僕も相手によって話し方は変えていますね。
なかには、こちらが聞き出さないと話せない引っ込み思案な飼い主さんもいるので、診察の最後に必ず「質問ある?どんなことでもいいよ」と伝えるようにしています。そのひと言があるだけで、聞きたいことが聞ける雰囲気を作れる気がするので。

何気ない質問や会話のなかに、重要な気づきがあるかもしれないですよね。

そうなんですよ。疑問や不安を最後まですっきり出し切って、帰ってもらいたいので、診察は長くなりがちです(笑)。ワンコが具合悪くなかったとしても、買い物ついでに病院に寄って、「最近こんなことがあったけど、大丈夫?」とか、気軽に聞けるような雰囲気であり続けたいですね。

#04これからのこと

飼い主さんやスタッフの方々に寄り添う藤澤先生が、現在抱いている夢は?

地域に愛される先生になりたいかな。道を歩いている時に、「あっ、先生!」って話しかけられる人になりたいですね。
そして、病院が、スタッフにとって戻ってこれる場所であるといいなと思います。出産を機に退職したスタッフが子供を連れてきてくれることがあるんですが、めちゃくちゃうれしいんです。そういう関係になれるのは、イヤで辞めたわけじゃないからなんですよね。
坂の上の動物病院に勤めた数年間を楽しいものにしてほしいし、「あの病院で動物看護士をやってたんだ」って自信を持ってくれたら、とてもうれしいです。そんなスタッフ間の雰囲気は、きっと飼い主さんにも伝わって、より良い病院になるんじゃないかと思っています。

最後の質問ですが、藤澤先生が広げていきたい「wa」は?

ワンちゃんとの出会いという輪の形を、広げていきたいですね。一緒に暮らしていくワンコとの出会い方は、ペットショップやブリーダーさんなどがありますが、そのなかに「里親になる」という選択肢もあっていいんじゃないかって思うんです。

うちのスタッフの1人が、かつて動物愛護団体で働いていた経験があって、「今も毎月寄付してます」って教えてくれたんです。
保護犬のために動いている子が身近にいて、僕も何かしたいと思い、トートバッグの販売をし、その売り上げを全額保護団体に寄付することに決めたんです。
僕に何ができるかはまだ考えているところですが、「保護犬の里親になる」という選択肢が、もっと身近なものになるといいなって思いますね。

Profile

藤澤 俊吾 院長

坂の上の動物病院院長。大学卒業後、茨城県および東京都の動物病院などで経験を積み、2017年に坂の上の動物病院を開院。“あなたの愛しい動物にとっての専門医”を目指し、丁寧でわかりやすい説明、適切な診断、最良の治療の提供を心がけている。

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