【DOG CREATIVE CAMP】
vol.08「テンちゃんのために」がクリエイティブの源泉。ワンコとの一年がもっと楽しくなるワンコクリエイティブ

「ずっとワンコとの暮らしに憧れていて、やっと4年前にテンを家族に迎えました。柴というと茶や黒しか知らなかったのですが、真っ白なテンを見つけて、もう一目惚れでしたね。」そう教えてくれたのは、テンテケシリーズを作るテンちゃんのママ。
インタビューを受ける間も、柴には珍しく、ママの膝から動こうとしない白柴のテンちゃんは、大きなワンコは怖いけど、人もワンコも大好きな甘えん坊で穏やかな男の子なんだそう。

「もともと祖母も母も手芸をしていた影響で、編み物ができたので、最初はテンのためにマフラーを作ってあげたのがスタートでした。小型犬のニットアイテムはデザインも可愛いものを見かけたりするのですが、中型犬になるとなぜか可愛いものやサイズがピッタリのものが少なくて、、、それで、自分で作ってみようと思ったのがきっかけだったんです。」
驚くのは、実際に見せていただいた作品のクオリティの高さ。ハロウィンキャップやバースデー王冠など、どれも細部のパーツまで再現されています。作品を仕上げる際は何度も試作品を作成して、テンちゃんに被ってもらったりしながら、形や仕様・デザインなどを詰めていくのだそうです。
もともとの編み物のスキルはもちろん、デザインセンスとテンちゃんへの愛情があるから生み出せるクリエイティブなのだと、改めて感じました。

「テンが家族になってから、テンを通じてインスタで知り合ったワンコ友達と会ったり、どんどんワンコ仲間が増えていきました。テンがきて近所にも声を掛け合うような繋がりが。ワンコは本当に人の輪も広げてくれますよね。」
ワンコ仲間が増える中で、インスタに「テンテケシリーズ」としてUPしていた手作りのニットアイテムに、「うちの子にも作って欲しい！」という声が出るように。ちなみに「テンテケシリーズ」の名前の由来はテンちゃんのパパがおうちで「テンテケ〜」とテンちゃんを呼ぶときの愛称なんだとか。
響きも可愛くて親しみやすいネーミングも相まって、ワンコ友達の中で「テンテケシリーズ」はあっという間に人気に。「バースデーに被れるケーキの王冠を、買うから作ってよ！」などリクエストに答えていくうちに、自然と販売する流れになっていたそうです。

「テンを迎えて友達の輪が広がったところにコロナ過となってしまいまいしたが、ワンコ友達がいて本当によかったです。テンやお友達のおかげで元気をもらているし、おうち時間も増えたので、テンテケシリーズを作る時間は増えましたね（笑）。」コロナ禍は、私たちにワンコがくれる繋がりの大切さを改めて気づかせてくれる時間だったかもしれません。

ハロウィンや端午の節句、クリスマスやお誕生日。テンテケシリーズは、普通のニットアイテムと違って、ただ身につけるだけでなく、季節やイベントをより楽しくしたり、インスタに掲載した時に、より記憶に残るようなアイテムが多いイメージがありますが、実際がどんなことにこだわって制作されているのか、伺いました。
「一番大切にしているのは、やっぱりワンコにとって安心で安全なことなんです。実際に身につけるものなので怪我などしないよう、そこは一番考えています。あとは、サイズ感や着心地ですかね。マフラーだとワンコがブルブルするとすぐ取れてしまうのでスヌードタイプにしたり、ボンボン嫌いな子もいるので、邪魔に感じないように付け替えができるモチーフを3つくらい準備したり、安心して長く身につけてもらえるものを試行錯誤して作っています。ぴったりのサイズを作ってくれて嬉しい！希望を形にしてくれて嬉しい！今まで裸族だったのにこんなおしゃれができて嬉しい！みんなに可愛い可愛い言われて嬉しい！など、一番のモチベーションは、テンテケシリーズのおかげでわが子がこんなに可愛くなった、特別な日になったなど、可愛い写真をDMでくださったり、喜びの声を聞くことです。」
お話を聞けば聞くほど、ワンコと暮らしているからこそわかる、細かい部分にまで気を配って制作された作品なのだということが、とてもよくわかりました。
テンテケシリーズの特徴である、「うちの子にも着せたい！」と思う可愛さはどうやって生み出されているのでしょうか？
「小型犬の可愛いアイテムを見て、これは中型犬用ではないな〜というものをリサーチしてみたりもしますが、一番は、こんなアイテムがあったら可愛いのに！と思えるものを作っています。ワンコ用の首輪につける虫除けがあるのですが、可愛いデザインのものがなかったので、テンが生まれた6月の紫陽花をモチーフに虫除け剤を染み込ませられるようなものを作ったり。うちの子との外出やイベントにこんな可愛いものがあるといいなという気持ちが、デザインの発想に繋がっていると思います。」
テンちゃんとの暮らしをより楽しみたいという飼い主さんならではの気持ちが、テンテケシリーズの源泉になっているんですね。

今後のテンテケシリーズについての展開について、「やっぱり、テンテケシリーズは今後もみなさんからの声やアイデアを大切にして、ていねいに作って行きたいですね！」と答えてくれたテンちゃんママ。
テンちゃんのインスタには、テンテケシリーズを身につけたワンコ友達と楽しそうに撮られた写真がたくさん。「ハロウィンは、このキャップをみんなで着けて、あそこで写真撮ろうよ！！」と、みんなで集合するんだそうです。テンテケシリーズは、ワンコやワンコ友達との楽しい時間をも生み出しているようです。
「テンテケシリーズで挑戦してみたいことのひとつに、飼い主とワンコのお揃いグッズがあります。例えばお揃いのマフラーや、お揃いモチーフをワンコには首輪やハーネスに付けて、飼い主はバッグや髪飾りにしたりなど、夢は壮大ですが（笑）。テンともお揃いの同じデザインで、テンはスヌード、私は指出し手袋をつけてお出かけしたりしています。」
テンテケファンの皆さんが、とっても喜びそうなシリーズが誕生しそうですね。ワンコとのリンクコーデは飼い主さんたちの夢、その夢を叶えてくれるお揃いシリーズが今から楽しみです。
「実は、テンテケシリーズのワークショップなどもやってみたいなと思っているんです。自分の子が身につけるものを、自分の手で作ることってやっぱり楽しいので、簡単なものからみんなに教えながらチャレンジできたら面白いなと思っています。また、みんなでハートのモチーフなどを作って、それを販売などして、保護犬活動に貢献できたりしたらいいなとも考えています。まだまだふわっとしたイメージなのですが、いつかそういうことにも取り組んでいきたいです。」
テンテケシリーズというクリエイティブが持つパワーが、いつかたくさんの飼い主さんを動かしてくれそうで、ワクワクします。今後もそんなテンテケシリーズから目が離せません。