セツサ チアキのワンコが読む絵本 Onestory 犬の十戒編 10歳からは神様の贈り物

「私はダントツママ推しよ」
「ボクはいっぱい遊んでくれるパパ推し!」
「レオくんはパパ推し?ママ推し?」
「ボクはお姉ちゃん推し」
「え?」「ボク、ペットショップの売れ残りだったんです」
SALE ラブラドールレトリバー オス
ペットショップにいた当時のレオくんを眺める女の子
「お願い!私がお世話するから!」
「レオ!」「レオ」お姉ちゃんに可愛がってもらった思い出を回想するレオくん
「そうなんですね」「あ!お姉ちゃんが高校から帰ってくる時間だ!」
「マスターごちそうさま!」「気をつけて」
「マスター、レオくんのお姉さんって・・・」
「あ!レオくん!」『まじ?ウケるー』
『レオ、早く!』
『やだ!またゲリ?』
「なんでお姉さん推しなんだろう?」「・・・」
数日後、『ゲリの原因はフードかもしれませんね』
『シニア用に切り替えてますか?』『え?レオはまだ7歳なのに』
『大型犬ではもうシニアですよ。顔まわりも白くなってきたし』
その夜、『大型犬のシニア・・・』
『え?』
大型犬が10歳を超えてからの年齢は神様からの贈り物と言われている
そういえば、ちょっと前までは・・・『レオ!速いよー』
でもいつからか・・・
10歳からは神様の贈り物?それってあと3年じゃん
泣くお姉ちゃん
何かに気づき下を見るお姉ちゃん
お姉ちゃんを下から見つめるレオくん
『レオ』
『ごめんね』
「マスター昨日レオさんを見かけましたよ」
「すごく楽しそうに散歩していたよ」
「ワンコの時間は人よりもとても早いことを」
「お姉さんも気づいてくれたんですね」
今日の犬の十戒、「私の生涯は10年から15年です。」
「だからあなたと離れる時間が何よりつらいのです」
「私を飼う前にどうかそのことを覚えていて欲しいのです。」

One Storyについて

One storyは、「カフェ わんこのわ」を舞台に
ゴールデンレトリバーのマスターの元に集う
個性豊かなワンコたちが繰り広げるストーリーです。

どのおうちにもワンコと家族のストーリーがあると思いますが、
きっと共感できるストーリーが見つかるはず。

そして、明日「カフェ わんこのわ」に訪れるのは、
あなたのおうちのワンコかもしれません。

いらっしゃいませ。
心がホッとするコーヒーと物語をどうぞ。

Profile

セツサ チアキさん

犬と暮らすイラストレーター、デザイナー。盲導犬チャリティーグッズ全般のデザイン、イラストをはじめ、キャラクターデザインなども手がける。亡くなったペットの思い出をオリジナル絵本にする「お守り絵本」の絵本コラボレーターとしても高い評価を得ている。

セツサ チアキさん 公式HP https://www.setsusachiaki.com

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