セツサチアキのワンコが読む絵本 Onestory 第36話ワンコがいるから頑張れる

「いらっしゃいませ オーさん」

「いつものクッキーセットですよね」「あ！マスター」

「今日はコーヒーだけで」

「ダイエット中？」「いや、そうじゃなくて」

「願かけ・・・」「ママが試験に合格するために」

「オーさんのママは今勉強中なのですか？」「そう！すごいでしょ！」

「はり師の国家試験に向けて猛勉強中なのよ」

「うちのおばあちゃんが腰が痛い時に打っている鍼のこと？」「そう、その鍼のこと」

ママは保護犬だった私を家族に迎えてくれたのだけど」

その半年後に病気で目が見えなくなったの

泣くママを後ろから見つめるオーさん

ママに近づくオーさん

気づくママ

ぺろぺろ ママの手を舐めるオーさん

オーさんを撫でるママ

『オーちゃん』

泣くママ

『大好きなオーちゃんの顔を見ることはもう見ることはできないけど』

『それでも』

『オーちゃんとこれからも楽しく暮らせるよう』

『ママがんばるね』

「うちのパパも言っているよ」

「仕事でイヤなことがあった日も」ガチャ

「私がいるから頑張れるって」ワン！ワン！

「ワンコがいると人は頑張れるのでしょうね」

「桜フレーバーのコーヒーをどうぞ」

「サクラさくの便りがくることを願って」「マスターありがとう！」

数年後「マスター見て見て！」

「看板件特集にまたオーちゃんが！」「すごいですね！」

スマホの画面 「今月の看板件ワンコ 大好きなママの鍼灸院でお手伝いするオーちゃん」

スマホの画面 「オーちゃん（チワワ）7歳」

この話はあるフォロワーさんの実話を参考にして作りました。現在、はり師の国家試験に向けて追い込み中です。どうか素敵な春が訪れますように。