犬のイエローリボンが持つ意味とは?|犬のリードに黄色いリボンを見つけたら「そっとしておいてね!」のサイン

犬がリードにつけている黄色いリボンの意味、
ご存知ですか?

「愛犬はビビリで黄色いリボンをつけているのですが、あまり知られていません。たくさんの方に知っていただきたいです。」

ワンコnowa編集会議に寄せられた、そんなメッセージに目が留まりました。

メッセージをくれたのは、はにかみ笑顔が可愛い、豆柴×ヨーキーのMIXのベルちゃん。

怖がりなベルちゃんは、他のワンコにグイグイ来られると怖くて、激しく怒ってしまうそう。ドッグトレーナーさんのアドバイスを受け、まずはベルちゃんが怖がるシチュエーションを極力減らしながら、トレーニング中です。お散歩中、遊ぶのが大好きなワンコがいたら、少し距離をとってもらおうと「イエローリボン」をつけることにしたそうなのですが、残念ながら周りにはまだまだ知ってくれている方は少ないそうです。

「イエローリボン」のことをSNSなどを通じてご存知の方もいらっしゃると思いますが、今回、ワンコnowaでも「イエローリボン」について記事にすることで、みなさんと一緒に理解を深めていけたらと思います。

イエロードッグプロジェクトとは

お散歩などで出会う人や犬に対して、何らかの事情を抱えたワンコが「近づかないでね。」「お願い、そっとしておいてね。」という意思表示のため、リードや首輪に黄色いリボンを目印としてつけるのが、イエロードッグプロジェクトです。
さまざまな理由から人や犬との交流が難しいワンコたちへの理解を深めるためのこの活動は、スウェーデンの犬の心理学者やトレーナーさんのグループから始まったプロジェクトで、現在では欧米・ヨーロッパ、南アフリカなど、世界の国々に広がっています。
日本でもTwitterなどのSNSで拡散したりと認知が広がりつつありますが、残念ながら浸透するまでには至っていないのが現状です。

出典:The Yellow Dog Project Facebook

イエローリボンは、
「そっとしておいて」
「近づかないでね」のサイン。

イエローリボンをつけるワンコには様々な事情が

もともとは、健康上の問題などから社会復帰トレーニング中のワンコたちに配慮するために始まったと言われていますが、現在イエローリボンをつけるワンコの事情は様々です。
では、どんな事情を抱えたワンコがこの黄色いリボンをつけているのでしょうか。

健康上の事情を抱えているワンコ

怪我をしていたり手術後や治療中など、健康上の理由から、他の人や犬に触ったり、じゃれたりして欲しくないワンコたち。怪我や病気の悪化を防ぐために黄色いリボンをつけています。

訓練中・トレーニング中のワンコ

サポートドッグなど、人のために働くワンコたちも、訓練中に人や犬が近づいてしまうことで、注意力が散漫となり、トレーニングに影響が出るのを防ぐため、黄色いリボンをつけています。

社会復帰トレーニング中のワンコ

子犬期の社会化がうまくできていなかったり、過去の虐待などの理由から、飼い主さん以外の人に近づかれると恐怖を感じてしまうワンコもいます。不用意に近づくことが、大きなストレスを与えてしまうため、サインとして黄色リボンをつけています。

極度に怖がり・臆病なワンコ

極度な怖がりや臆病な性格で、見知らぬ人や犬が近づくと震えたり吠えたり、パニックになってしまうワンコたちもいます。お互いにトラブルを避けるために黄色いリボンをつけています。

イエローリボンをつけたワンコをみかけたら

特に、ワンコ好きさんは、歩いているワンコを見かけるだけでも、ついつい声をかけたり、近づいて撫でてあげたりしたくなるもの。
そんなワンコ好きの私たちこそ、ワンコのために一定の距離を保つ「おもいやり」を大切にしたいですね。
普通のワンコでもやっぱり知らない人や犬に急に近づかれたりしたら驚いたり、怖いと思う子もいます。黄色いリボンをつける事情を抱えた子であれば尚のこと。
もし、黄色いリボンや目印をつけているワンコを見かけたら、安易に「見つめない。近寄らない。触らない。」という、「しない」優しさで応えてあげましょう。

イエローリボンをつけてるワンコを見かけたら『しない』優しさで応えよう!

  • じっと見つめたりしない
  • 安易に近寄らない
  • 自分の愛犬も近づけない
  • 声をかけない
  • 急に撫でたりしない

イエローリボンをつける側が注意したいこと

事情を抱えたワンコを守るこの活動には、飼い主さんが知っておくべき注意点があります。それは、人や犬が苦手だからと、安易に愛犬にイエローリボンをつけることには注意が必要だということです。
生活する環境に適応できるようにするために、トレーニングをしていってあげることも飼い主さんができるワンコへの愛情です。飼い主さんの判断でむやみにイエローリボンをつけてしまうことで、そのワンコの社会化のチャンスを奪わないよう、気をつけることが必要です。
心配な方はドッグトレーナーさんなど、プロの方にまずは相談してみましょう。

この活動で大切なことは、黄色いリボンの意味を知るのと同様に、「様々な事情を持ったワンコたちがいる」ということを、愛犬家として理解することです。まずは少しでも理解を深めることで、様々なワンコたちへの優しさの輪を繋げていきたいですね。

さまざまな事情を
持ったワンコたちも
安心してお散歩にいける
日常のために。

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