ワンコと飼い主さんをハッピーに導くエマ先生が伝える「愛犬の素敵な理解者になる方法」

YouTubeで大人気の「犬のしつけ 新!遠藤エマ チャンネル」。ワンコとの信頼関係を築くためのコミュニケーション方法をわかりやすく解説している動画が、多くの飼い主さんたちから支持を集めています。
動画を通じてワンコとの生活のヒントを届けてくれている遠藤エマ先生に、ワンコを迎える前の家族やワンコとの日々に悩みを抱える飼い主さんに知ってほしい“愛犬の素敵な理解者になる方法”を教えてもらいました。

01

ワンコの“特性”を知る

飼い主さんにまず知ってほしいことは
ワンコは「人間とは違う生きもの」ということ

ワンコとの生活を始める際に、まず飼い主さんに理解してほしいのは「人間ではない生き物である」ということです。人は吠えたり噛んだり、ところ構わずトイレをしたりしませんよね。これらの行動はワンコにとっては当たり前で、「人間がしないこと=問題行動」ではありません。問題行動と思って無理矢理やめさせるのではなく、なぜその行動をしてしまうのか考えてほしいのです。

行動の原因を知るためには、犬種ごとの特性を把握することが重要。ワンコは、種類によって姿や大きさがまったく違いますよね。その理由は、人間の仕事を手伝うために改良されてきたからなんです。例えば、ダックスフンドが太い声で吠えるのは、狩猟の際に獲物を吠えたてて追い詰めたり、獲物の在り処を人に伝えるため。だから、よく吠える犬種といえます。ヨークシャーテリアはネズミ狩りを手伝う犬種なので、とにかく体力があって遊び欲求の強い子が多いんです。

犬種ごとの特性を知るだけでも、吠える、動き回るといった行動の原因の一部が見えてきます。ただ、犬種の特性がすべてのワンコに当てはまるとは限りません。「ダックスフンドはよく吠える」は、「日本人は細かい作業が得意」と言っているのと同じです。国民性のように犬種ごとの特性はあるものの、それぞれの性格や好みは異なるもの。その“個性”を受け止めてあげることも、とても大切です。

02

ワンコの“個性”を知る

ワンコはボディランゲージでの表現が豊富
個性を知るためのポイントは「観察」

人間には世間体があるので、知り合いに会えば挨拶をするし、電車の中で吠えることもありませんよね。でも、ワンコに世間体はないんです。だから、好きなものは好き、苦手なものは苦手って言えちゃう。そんなところもワンコならではの魅力なんです。そして、好き嫌いには、その子の個性が大きく影響しているといえます。

恐がりで、知らない人やワンコが苦手なワンコがいたとします。その子に社交性をすぐに求めるのは難しいことで、「挨拶しなさい」と無理矢理人やワンコに近づけると、怖いけど逃げ場がないから吠えてしまうのです。怖がりという個性があるなら、知らない人やワンコとは距離を取ったり抱っこしたりといったフォローをすることで、吠えずに落ち着いて生活できるはずです。

ワンコの個性を知るには、なによりも「観察」が大切。ワンコは言葉でのコミュニケーションは取れませんが、ボディランゲージでの表現は豊富です。素直で、ウソをつくことはありません。うれしい時は前のめりになったり腰からしっぽ振ったりしますが、イヤな時は後ずさりしたりしっぽが下がったりします。

ワンコの生活のベースとなる「散歩」「遊び」「食事」「寝ること」の4つのポイントで観察すると、その子の好き嫌いや個性が見えてきます。

散歩

人やワンコがいるルートに行きたがる子もいれば、知らないワンコがいると固まってしまう子もいます。しっぽが垂れて早歩きになる場所は苦手で、早く帰りたがっているかもしれません。

遊び

おもちゃを咥えて遊ぶのが好きな子、鼻を使って食べ物を探す遊びが好きな子、遊びの好みもさまざまです。おもちゃの好みもワンコによって違うので、硬いプラスチックのものややわらかい布製のものなど、いくつか用意してあげるといいでしょう。おもちゃを追いかけなくなったら、遊びに飽きているといえます。

食事

ドライフードが好きな子も、ウェット系の匂いの強いフードが好きな子もいます。お皿で食べるのが苦手でも、フードが出てくるおもちゃだとたくさん食べるという子もいます。

寝ること

飼い主さんにぴったりくっついて寝る、飼い主さんから離れて寝る、部屋の隅っこで寝る、日当たりのいい窓辺で寝るなど、寝床の好みもバラバラ。個性を知るためにも、ワンコ専用の寝床以外にも自由に寝られる環境を整えてあげられるといいでしょう。

03

ワンコの“気持ち”を汲み取る

日々の生活のなかでワンコの気持ちに寄り添い
素敵な理解者になれるのは飼い主さんだけ

ワンコの個性が見えてくると、「撫でてもらうのが好き」「ワンコのいない散歩コースが好き」「人とくっついて寝るのが好き」など、その子の「うれしいことリスト」ができると思います。同時に、「苦手なことリスト」も見えてくるはずです。リストの項目を増やしていくことが、ワンコの素敵な理解者になるための第一歩。

観察しながら気持ちに気づいてあげることは、一緒に生活している飼い主さんにしかできません。とはいっても、注視し続けなくても大丈夫。日々のなかにワンコの個性は転がっているので、「今日は散歩のときに観察してみよう」といった心持ちで十分です。ワンコの様子を見ているうちに「そういえば緑の多い場所が好きだな」とか「窓辺で寝ていることが多いな」とか、気づいていくと思います。

ワンコとの生活は、飼い主さんの気持ちだけでなく、ワンコの気持ちもわからないと調和が取れません。人間同士の夫婦や家族も同じですよね。「私はこうしてほしい」という気持ちをぶつけるだけだと、衝突してしまいます。相手が人なら話合いができますが、相手はワンコなので、飼い主さんから歩み寄って寄り添ってあげてほしい。その子の特性や個性を知っていくと、行動の意味がわかり、飼い主さんの心にも余裕が生まれていくと思います。

Profile
遠藤 エマ先生
  • JAHA認定家庭犬インストラクター
  • 横浜市主催犬の飼主向けセミナー講師

YouTubeでワンちゃんのしつけ動画を公開し、累計700万回以上の再生数の人気チャンネルに。
飼主さまが興味を持って続けてもらえるように、わかりやすく!楽しく!面白く!をモットーに教室を運営。
難しい理論や、主従関係で従属させる方法は行わず、愛犬の優しいママパパが無理なくしつけられる方法を教えてくれます。

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