保護犬を家族に迎える方法
~神奈川県動物愛護センターの場合~

保護犬を家族に迎えるには

保護犬たちの居場所と聞くと「動物愛護センター」や「保健所」など行政の施設を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?ただ実際に足を運んだことがある人は、まだまだ限られていると思います。
そこで今回は神奈川県動物愛護センター愛護・指導課の上條 光喜課長にセンターの役割や保護犬を引き取る際の具体的なステップについて詳しく教えていただきました。

2019年6月に新しくなった「神奈川県動物愛護センター」
QUESTION 01

動物愛護センターの
主なお仕事は?

愛護・指導課では三班体制で業務を行っています。
まず、皆さんがもっとも想像しやすい業務かと思いますが、収容犬(迷子になった犬や、やむを得ない理由で飼い主さんが飼えなくなってしまった犬)の飼育、管理をしている「保護班」があります。迷子犬の場合は飼い主さんの元に返すことが大切です。収容した犬たちについては、個々の良いところを伸ばし、個性や魅力を理解してもらった上で新しい飼い主さんに譲渡することも保護班の大切な業務です。

他にも動愛法条例に基づいて繋がれていない犬を捕獲したり、管内に1900軒以上あるブリーダーやペットショップなどの動物取扱業の登録・指導を主業務とする「指導班」、センターの運営全般や取材の対応などを行っている「企画班」があります。「飼いきれなくなった」という相談の電話を受けて、終生飼養に向けたアドバイス等は全班にて対応しています。

私はそれらの業務を統括する愛護・指導課の責任者です。
現在、神奈川県動物愛護センターには殺処分機や焼却炉の施設はありません。生かすための施設として日々様々な取り組みを続け、神奈川県は犬の殺処分ゼロを7年間継続しています。

QUESTION 02

どのくらいの犬が、
どういう経緯で
センターに来るの?

この施設の前身である「神奈川県犬管理センター」が出来た1972年当時、犬は年間約2万頭も収容されていて、野犬と飼い主が連れてきた犬が半々くらいでした。ほぼ雑種で、子犬も多かったんです。

現在、神奈川県内に野犬はほとんどいませんから、センターに来るのは迷子犬か飼い主さんが飼えなくなった犬たちです。人気のある小型犬や柴犬が多く、シニアの犬も多いですね。令和元年度には約300頭入ってきましたが、その半数は飼い主さんの元に帰った迷子犬でした。残りの犬たちについても当所の登録ボランティアさんが100頭近く引き出してくださっているので、私たちが直接県民の方へ譲渡した犬は43頭でした。

QUESTION 03

現在、
保護されている犬たちを
紹介してください。

甲斐犬のルークくん

まずは甲斐犬の雑種「ルーク」(オス・推定10才)です。この子は飼い主さんが飼えなくなり、センターが引き取りました。人慣れ練習中ではありますが、ふとした時に見上げてくる、そのつぶらな瞳が可愛いんです! 甲斐犬の特徴を知っている方、ルークの性格を十分理解してくださる方をお待ちしています!!

実はルークの人馴れなどのしつけを手伝っていただいているのは、プロのドッグトレーナーさんなんです。神奈川県では「かながわペットのいのち基金」という寄附制度があり、皆さんからいただいたご寄附をセンターに収容された犬猫の治療費や人と暮らすためのしつけなどに使わせていただいています。
今すぐに保護犬を引き取ることが難しい方には、こういう形で保護犬を支援いただきたいです。

雑種のエースくん

次に、迷子犬だった雑種の「エース」(オス・推定4才)です。
臆病で慎重な性格ですが、慣れてくると人に向かって尻尾を振って少しずつ近付いてきます。他の犬に対してはとても友好的です。そんなエースの性質も含めて受け入れて、一緒にゆっくり向き合っていただける方に迎え入れていただきたいです。

他にも愛護センターのHPや県庁ニュース「今週のワンコ・ニャンコ」(YouTube)にて収容されている犬猫をみていただくことができますので、是非ご覧ください!

QUESTION 04

保護犬に会いに
行くことは出来るの?

現在は、新型コロナウィルスの感染拡大防止にご配慮いただく必要はありますが、当センターでは平日の8時30分から17時15分まで、予約など不要でいつでも自由にお越しになっていただけます。天気がいいと、各室専用となっているテラスに出ている犬たちもいます。保護犬たちを見てまわっていただくことが出来る「見学バルコニー」が設けられています。是非とも会いに来てください!
見学バルコニーからは、広々としたテラス付きの個室にいる犬たちの様子が見られます。

QUESTION 05

センターから
犬を引き取る条件は
あるの?

犬の引き取り条件

  1. 01.飼養前講習会(わん・にゃん教室)を受講していること。
  2. 02.神奈川県在住で、原則として65歳以下の成人であること。
    (65歳を超える場合は、動物の年齢など一定の制限つきで譲渡が可能な場合があります)
  3. 03.譲り受けようとする犬、猫の習性、生理等を理解し、最期まで飼うことができる状況にあること。
  4. 04.飼育場所において動物の飼育が認められていること。
  5. 05.誓約書の内容を守れること。
QUESTION 06

保護犬を迎えるまでの
ステップは?

※こちらはコロナ禍における臨時対応となっています。状況によって今後変更となる可能性もありますのでご了承ください。

STEP 01 飼養前講習会(わん・にゃん教室)受講の日時を予約

平日に個別対応している約1時間の飼養前講習会(わん・にゃん教室)を受講いただくための予約を電話にて受け付けています。密にならないように、神奈川県動物愛護センター内にある広いセミナー室で、1回につき原則2組までで実施していますから安心してお申込みください。
譲渡可能な犬たちはこちら

※ 原則、譲渡を希望される方に向けた講習会となります。
※ 現在は、引き取りたい犬を決めてからお越しいただけると同日に個別面接が可能になります。

STEP 02 飼養前講習会(わん・にゃん教室)の受講

お約束の時間にセンターへお越しください。講習会の内容は「動物を飼う心構え、法令」「訓練犬によるしつけのデモンストレーション」等になります。現在は事前に収録したビデオ講義をセミナー室で視聴いただいています。受講は無料です。筆記用具をお持ちください。

STEP 03 個別面接

自宅にあるリビングのような環境を再現した面談専用の部屋で、希望する犬と会っていただきます。その日に犬を連れて帰っていただくことは出来ません。一度お家へ戻って、改めて絶対この子を引き取るんだと決心していただけたら、正式譲渡のお申し込みをしていただきます。

STEP 04 面接の結果連絡

電話で面接結果をお知らせします。
犬の個性や希望者の状況等により、譲渡をお断りする場合もありますのでご了承ください。

STEP 04 譲り渡し

センターで避妊又は去勢去勢をした動物の場合、手術料の半額として オス4,275円、メス8,140円をご負担いただきます。

STEP 04 近況報告

後日、譲渡したワンちゃんの近況を、こちらのフォーマットに記入いただきお知らせいただいています。

掲載の許可をいただいた写真と文章はセンターやホームページにも掲載していますので、幸せになった犬たちの様子をご覧になってください。
譲渡後にセンターへ犬たちの様子を見せに来てくださる飼い主さんも多いので、職員はとても楽しみにしています!覚えていてくれてくれる犬もいれば、すっかり僕は他所の子だよ!という感じになった犬もいます(笑)

QUESTION 07

自分に合うワンコを
見つけるコツは?

子犬や小型犬は人気がありますが、センターにいる成犬たちにも是非目を向けていただきたいと思います。成犬は既に身体や性格が完成していますから、自分に合う犬を見つけ易いのではないでしょうか。
センターに来る犬たち全てが飼いやすく、人懐こい訳ではありませんが、神奈川県では「かながわペットのいのち基金」で支援くださった寄附金を使って、プロのドッグトレーナーさんにセンターへ来ていただき、しつけの助言をいただいています。職員は日々接する中で精一杯努力していますので、成犬だから懐かないということはありません。

もし気になる保護犬がいたら、写真だけを見て決めるのではなく、実際に会ってみることをお勧めします。現在はコロナ禍で皆様に来所いただく形の譲渡会が開催出来ない状況ではありますが、センターでも先日「オンライン譲渡会」をはじめて開催しました。今後も引き続き開催したいと考えていますので、その際は是非とも参加ください!
また、センターにいる犬だけでなく、ボランティア団体さんにも多くの保護犬がいますから、自分に合う!と感じる出会いがあるまで、幾つかの団体さんが預かってくださっている犬たちを見てみるなどアンテナを広げてみることも良いのではないでしょうか。

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