【日本犬の種類は6種類だけ!】日本犬の種類と各犬種の特徴・性格を解説

【日本犬の種類は6種類だけ!】日本犬の種類と各犬種の特徴・性格を解説

日本犬とは?

日本犬とは、日本が原産である犬の総称です。

縄文時代の遺跡から出土した骨の解析によって、約7000年前には日本犬の祖先が存在していたとされています。

猟犬や番犬としてわたしたちの祖先とともに暮らしてきた日本犬は、数千年前からその姿形は大きく変わっていません。そのルーツは日本犬と韓国犬、モンゴル犬の遺伝子が近いと解明されており、東北アジアから韓国、最終的に日本へ渡ったとされています。

日本犬保存会が定めた基準に該当するたったの6種類だけが日本犬(和犬)として認められており、国の天然記念物に指定されています。

「日本スピッツ」「狆(ちん)」「土佐犬」も日本犬として認知されていますが、実は外来種の血が交配の過程で混ざっています。例えば、闘犬で有名な土佐犬はマスティフ、グレートデンなどが交配されています。

日本犬の6種とは?

早期縄文時代よりわたしたち日本人と生活していた日本犬ですが、その原始的な姿形を損なわない日本固有の日本犬の保護のために「日本犬保存会」が設立されました。

日本犬保存会が指定する日本犬6種は「柴犬」「秋田犬」「北海道犬」「甲斐犬」「紀州犬」「四国犬」です。前述のように、それぞれ国の天然記念物になっています。

日本犬の6種について紹介!

01柴犬

日本犬の代表犬種といってもよい柴犬は、飼育されている日本犬種の実に約80%を占めています。

SNSでその愛らしい姿を目にする方も多いのではないでしょうか。

近年は海外でも「Shiba inu」と呼ばれ、有名人の愛犬家も多くブームが巻き起こるほど人気が高まっています。

体重は10kg前後と日本犬の中では小柄であり、最もオオカミに近い遺伝子を持っています。近年は豆柴、極小豆柴、小豆柴といった小型の柴犬も多く存在します。被毛は2層構造のダブルコートで、犬種登録団体であるJKC(ジャパンケネルクラブ)公認の毛色は赤・黒・胡麻・赤胡麻・黒胡麻であり、非公認ながら白も存在します。

縄文時代には現在の柴犬の祖先と日本人が暮らしていたとされており、信頼する飼い主には従順で忠実です。心を許すと愛嬌たっぷりの笑顔で愛情深く寄り添ってくれるでしょう。人や他の犬と一定の距離をとる「柴距離」は愛好家の間でも大きな魅力となっています。

見知らぬ人には懐きにくく警戒心を持ちやすいので、子犬の頃から社会性を身につけるしつけをしましょう。

02秋田犬

秋田地方のマタギ犬(熊の狩猟犬)を祖先にもつ、日本犬の中で唯一の大型犬です。

小さな個体でも30kg、大きい個体だと60kgあるため、散歩のリードコントロールやしつけは、力のある人でなければ困難でしょう。十分な活動スペースが必要なので、住宅が密集している都会や賃貸物件では飼育が難しいかもしれません。

太くがっしりとした四肢に、小さな三角の耳、つぶらな瞳が特徴です。「忠犬ハチ公」でも知られるように、飼い主への忠誠心が強く、穏やかで落ち着いた性格です。心を許した人にはその大きな体で思いっきり甘えてくる可愛らしい一面もあります。

マタギ犬の血が受け継がれているため、飼い主を守るためなら敏捷さや勇敢さを発揮する頼もしい犬種です。

秋田犬の被毛はダブルコートで、JKCで認められている毛色は赤・虎・白・胡麻の4種です。秋田犬のスタンダートは短毛ですが、一躍有名になったぶさかわ犬「わさお」はむくむくの長毛種である「ムク毛」です。

故意に繁殖されることはない突然変異のため、一般に流通されることはほとんどありません。

03北海道犬

Photo by @9393kumie

北海道の先住民族であるアイヌの人たちと暮らし、主に熊の猟犬として飼育されていました。

柴犬に似た風貌であるものの、体重20~30kgの中型犬に分類されます。

某携帯電話会社のCMキャラクターとして起用されると、「お父さん犬」としてお茶の間で人気となりました。

北海道の厳しい寒さに耐えうるために密生したダブルコートであり、毛色は胡麻・虎・赤・黒・黒褐色・白と豊富なバリエーションがあります。子犬の頃はモフモフとした毛量の多さと、丸っこくコロコロとした姿が愛らしいですが、成犬になると筋肉質で骨太ながっちりとした体型となります。

山犬の血を色濃く残す北海道犬には、舌に「舌班(ぜっぱん)」と呼ばれる黒っぽい模様がある個体が多いです。自分よりかなり大きな熊にも勇猛果敢に立ち向かう雄々しい血は、現在にも受け継がれています。

飼い主には忠実ですが、見知らぬ人や犬には警戒心や闘争心をむき出しにすることもあるので、子犬期からの社会化トレーニングが非常に重要です。

寒さに強い反面、暑さに弱いため夏場の温度管理や熱中症に気を付けましょう。

04甲斐犬

甲斐地方(現在の山梨県)の山岳地帯で猪やカモシカなどの狩りを行う犬でした。

今でも現役の狩猟犬として働いている甲斐犬もおり、ほかの日本犬と比べても猟犬の特性を色濃く残しています。

体重は14~18kg程度で、柴犬を一回り大きくしたサイズ感です。ダブルコートの被毛に虎柄模様の毛色が特徴で、黒虎・中虎・赤虎の3色があり、この柄が獲物を追う際の保護色となっています。

成長するにつれ虎柄に変化するため「甲斐虎」とも呼ばれ、色の入り方の多彩さが愛好家たちを惹きつけています。遠くの音も聞き分けるピンと立った耳と、しっかりとした四肢で他の日本犬が登れないような岩場や崖も軽々と駆けていき、狩猟犬としての能力を存分に発揮します。

一人の飼い主に一生忠誠をつくすことから「一代一主の犬」とも評されるほど、飼い主のためなら危険も顧みず挑んでいくことも少なくありません。そのため、家族以外の人には攻撃的な一面を見せることも。狩猟犬ならではの賢さや判断力をもった犬なので、犬をしっかりコントロールできる上級者向けの犬種といえます。

05紀州犬

紀州地方(和歌山県、三重県付近)の山岳地帯で主に猪や鹿を狩っていた狩猟犬です。

「那智犬」「太地犬」「熊野犬」などその土地の名前で呼ばれていましたが、現在はすべて「紀州犬」に統一されています。

JKCの2023年度犬種別登録件数によると、紀州犬はわずか2頭と日本犬6種の中で最も少ない登録数です。そのため、産地である和歌山県や三重県では愛好家を中心に紀州犬の保護に力を注いでいます。

体重は幅があり、小柄な個体で13kgほど、大きな個体になると27kgにもなり大型犬と変わらない体格となります。被毛はダブルコートで、毛色は赤・白・胡麻の3色があり、9割以上が白です。獲物と誤って誤射しないように、目立つ白色の個体が多くなったといわれています。

一般的に日本犬の目は不等辺三角形をしていますが、紀州犬は独特の輪郭を持つ「ハマグリ型の目」が特徴です。野山を駆け回り猟を行っていた歴史から、活発な運動量が必要となります。

猟犬としての特性がありながら、元来落ち着いた性格なので日本犬の中でも家庭犬向けの犬種といえます。

06四国犬

Photo by @private_tenchan

現在の高知県の山岳地帯で暮らしていた古くからいる土着犬です。

以前は「土佐犬」として国の天然記念物に登録されていましたが、「土佐闘犬」と混合しやすいため、「四国犬」として統一されました。

骨格の特徴から弥生犬をルーツとし、猪や鹿を狩る狩猟犬として用いられてきました。そのワイルドな風貌と毛色から、日本犬の中で最もオオカミに似ているといわれる犬種です。

体重は15~25kg程度で、柴犬を一回り大きくした体格です。被毛はダブルコートで、毛色は胡麻・赤・黒褐色の3種類ですが、胡麻が大部分を占めています。足場の悪い急斜面や崖でも軽々と駆けていける、骨太で筋肉質の引き締まった体型をしています。

オオカミに似た野性味あふれる風貌が愛好家たちを惹きつけてやみません。家庭犬として飼われるようになり、大分穏やかな気質になったものの、警戒心の高さは強い犬種です。

他の日本犬と同様に、飼い主一筋で非常に忠実ですが、知らない人には攻撃的になることもあります。子犬期に多くの人と触れ合い社会化を身につけることが大切です。

日本犬の6種について紹介!

日本人のパートナーとして古くは縄文時代からともに暮らしてきた日本犬。

主人と一緒に獲物を追い、外敵から家族を守る番犬としても活躍し、ときには甘える仕草も見せて古来日本人の癒しともなったことでしょう。

警戒心が強くコントロールが難しい犬種たちではありますが、飼い主一筋で危険から守ろうとする健気な面も持ち合わせています。

ながらく日本の風土に溶け込み環境に適応してきたため、他犬種に比べ病気にかかりにくい傾向もあります。子犬期からしっかりと信頼関係を築けば、忠実な一生涯のパートナーとなり得るでしょう。

日本犬を飼いたいと考えている方は、性格や特徴をしっかり理解した上でお迎えしてくださいね。

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