【愛犬薬膳ご飯】体を温めて潤してくれる!ワンコ喜ぶ「鮭と山芋のお好み焼き」

【愛犬薬膳ご飯】体を温めて潤してくれる!ワンコ喜ぶ「鮭と山芋のお好み焼き」

黒川栄子さん

黒川 栄子さん

ペット栄養管理士、ペット薬膳管理士、APNAペット食育士1級の資格を持つワンコの手作りごはんの専門家。2017年に「わんこのための手作りごはん教室Nerine’s Kitchen」をスタートし、ワンコのごはんに関する情報や手作りごはんのレシピを発信。“頑張らない、気張らない、無理しない”をモットーに、愛犬の健康を考えつつ、飼い主さんが楽しみながら続けられるごはん作りを伝えている。

そのほかの黒川さんのレシピはこちらから!

残暑の愛犬に必要なのは?暑さの残る秋前半は『温燥』

まだまだ猛暑日や真夏日が続きますが、暦の上では立秋(8/8)から既に秋に突入しています。

秋の大敵は『乾燥』。しかし、まだまだ暑い日が続く前半は『温燥』と呼ばれ、体の余分な熱をとり、潤いをとって肺を守りながら、胃を健やかに保つことが大切です。前回『食欲増進ワンバーグ』でご紹介した体の熱をとる(清熱)の食材と合わせて、体を潤す食材も選択肢に加えていきましょう。

また、『秋は早寝早起きをして、心安らかに過ごすこと』と古い書物でも言われており、心身共に無理をせず、乾燥に弱く秋に影響を受けやすい肺を守って生活することがよしとされています。

ワンコは人よりも体温が高く、体に熱を持ちやすく、乾燥体質の子も多いです。おうちのわんちゃんの体質や体調を観察しながら、食材選びができるといいですね。

ちなみに、温燥の時季は、立秋から秋分の日の前日まで、と言われており、秋分の日から始まる秋の後半は『涼燥』と呼ばれます。

初秋に愛犬におすすめな食材は?体を潤す食材をとろう!

秋の大敵は『乾燥』とお伝えしましたが、特に気をつけたいのが肺と大腸の乾燥。そのため、秋には肺の働きを補う食材や肺や腸を潤す食材を積極的に摂ります。

薬膳において、滋陰、生津、潤腸、潤肺など、体を潤す意味の効能はたくさんあります。今回はこれらの効能のある食材の中から、わんこにもおすすめの潤い食材をご紹介します。

秋の前半(温燥)におすすめの潤い食材例

山芋、さつまいも、かぼちゃ、豆腐、豆乳、大根、アスパラガス、ズッキーニ、ちんげんさい、小松菜、トマト、にんじん、れんこん、エリンギ、きくらげ、豚肉、鴨肉、卵、柿、梨、桃、バナナ、りんご、キウイフルーツ、クコの実 など

おすすめ食材に果物も多く含まれることにお気づきでしょうか。果物には体を潤す働きのあるものが多く、さらに、体の余計な熱をとってくれるものも多くあります。そのため、秋、特に前半の『温燥』の時季には、美味しくごはんを食べた後、デザートに旬の果物を食べるとよいですね。(もちろん食べすぎには注意です!)

愛犬の体を温めて潤してくれる、鮭と山芋のお好み焼き。

今回ご紹介するレシピは、鮭と山芋を使ったお好み焼きです。体を温める鮭と、潤してくれる山芋、そして体の余計な熱をとり、胃を健やかにしてくれるキャベツをたっぷり使って、お好み焼きにしました。わんこたちもきっと喜んでくれると思います。山芋が多いので、もっちりしたお好み焼きに仕上がります。

愛犬薬膳ご飯の材料とレシピ鮭と山芋のお好み焼き

鮭と山芋のお好み焼き
※成犬(体重5kg前後)の1食分
生鮭 40g
山芋 30g
キャベツ 40g
クコの実(あれば) 4個~5個
大葉 1枚
小麦粉もしくは米粉 15g
大さじ2
かつおぶし ひとつまみ
青海苔 ひとつまみ
  • 体重5キロの成犬(避妊去勢済)の1食分を想定した量です。
  • クコの実はなくてもOKです。

愛犬薬膳ご飯の材料とレシピ「鮭と山芋のお好み焼き」の作り方

STEP 1

材料のカットと下拵えをします。

クコの実は小さじ1杯ほどの水に浸して柔らかくなるまでふやかしてから、2~3個にカットします。大葉は短めの千切り、キャベツは5ミリサイズ、鮭はひとくちサイズに切ります。

STEP 2

山芋をビニール袋に入れ、棒でつぶします。小さなゴロゴロが残る程度でOK。すりおろしてもよいですが、この方法はヌルヌルで手が汚れずにつぶせます。

STEP 3

ボウルで小麦粉と水をよく混ぜ合わせた後、全ての材料を入れて混ぜます。クコの実はふやかした際の水ごと入れます。山芋はビニールの角をハサミでカットして絞り出すと便利です。

STEP 4

よく混ぜた生地を熱したフライパンに入れ、丸く整えます。くっついてしまうフライパンをお使いの場合は、薄く油をしいてください。

STEP 5

しっかり火が通るまで、蓋をして弱火でじっくりと両面焼きます。

STEP 6

焼きあがったら皿にうつし、かつおぶしと青海苔をトッピングして完成です。

愛犬薬膳・PICKUP食材鮭のチカラ

今回のメインのたんぱく質は鮭でした。

鮭はわんこにも与えやすいお魚です。わんこに与える際には塩鮭ではなく、かならず生鮭を選びましょう。紅鮭、白鮭、銀鮭などがあり、一般的には、白鮭や銀鮭が多く売られています。人が食べるには脂質が高い銀鮭が美味しいですが、わんこには紅鮭もしくは白鮭がおすすめです。

鮭は赤い色をしていますが、白身魚の一種です。赤い色はアスタキサンチンという成分の色で、その強力な抗酸化力はビタミンEの500倍~1000倍とも言われ、活性酸素を取り除いてくれる為、免疫力UPやがん予防の効果も期待できます。その他、ビタミン類、不飽和脂肪酸であるEPAとDHAも豊富に含みます。

薬膳的には、胃を温めて胃腸のはたらきをよくする水分代謝をよくしてむくみをとる血液の流れをよくする、などのはたらきなどがあります。体を温める性質がありますが、肉類と比べると、穏やかに優しく温めてくれる為、1年中手作りごはんに取り入れて頂けます。

また、シニアになると気になる目や脳機能を助けてくれる成分、免疫力を上げる成分が含まれている為、シニアのわんこたちにもおすすめのお魚です。身がしっかりして食べ応えもあるので、味や香りも好んでくれるわんこが多く、初めて食べるお魚としてもおすすめで、年齢問わず与えやすいお魚のひとつです。

たまに魚の脂質や鮭自体にアレルギーがあるわんこもいますので、初めて食べさせる場合は必ず少量から与えましょう。

愛犬薬膳代用食材初秋におすすめの代用食材

秋の前半である温燥の時季に合わせた代用食材はこちらです。

鮭の代用食品

豚肉、鴨肉、鶏卵、さば、すずき、かつお、さんま、しらす、桜海老 など

野菜類の代用食品

にんじん、ほうれん草、モロヘイヤ、ズッキーニ、冬瓜、百合根、アスパラガス、かぶ、さつまいも、かぼちゃ など

お好み焼きは意外とどんな食材でも使えます。ぜひ、代用食材や旬の食材を使って、アレンジもお楽しみください。

黒川さんのメッセージおうちのワンコがなかなかごはんを食べてくれない時に是非!

前回のハンバーグに続き、焼き料理のレシピとなりました。ハンバーグと同じく、焼いた香りが大好きなわんちゃんには喜んでもらえると思います。

涼しくなってくると、わんことのお出かけ予定も増えてきますね。文中で書いた通り、肺は乾燥に弱く、とってもか弱い臓腑です。咳が出やすい子やシニアわんこは特に注意が必要です。自宅ではごはんでケアができますが、お出かけ時はおやつとして、肺を潤してくれる果物などをカットしてお持ちになるとよいと思います。気候による体の変化に気をつけながら、わんこライフを満喫されてくださいね。

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